ジェネラル・ダイナミクス F−111

F-111 ,General Dynamics

F-111
米空軍第48TFW所属のF−111F

 1960年に米国空軍から出されたSOR(運用仕様要求)第183号による『制空、通常兵器及び核兵器に よる攻撃、偵察などの異なる任務を遂行し得る新型戦闘機』として開発された機体。SOR第183号に要求さ れていたとおりに可変翼形態やターボファンエンジンを搭載した機体として完成した。
 マクナマラ国防長官の提案による空軍・海軍共通TFX(戦術戦闘機実験)計画などの横やりが入ったため難 産ではあったが、1964年に空軍型F−111Aが、翌年には海軍型F−111Bが初飛行を行った。しかし 海軍では重量過多による運用困難を理由に不採用となっている。空軍でも可変翼や空気取り入れ口のトラブルに より実戦配備が遅れたが、戦時中(ベトナム戦争)という特殊な状況から1968年には実戦配備が開始された。
 ベトナム戦争以外にも1986年のリビア爆撃や1991年の湾岸戦争などで長距離を飛行しての低空侵入攻 撃任務を行い、非常に優秀な機体として評価されている。なお、米空軍の機体は順次退役しているが、同機を導 入したオーストラリア空軍では21世紀に入っても現役で活躍することであろう。

機体詳細データ(F−111F)
寸法(L×W×H/翼面積)22.40×19.20×5.22m / 61.07m2
(全幅は主翼後退角最小時、翼面積は主翼後退角最大時)
機体重量(自重/全備)21,398kg / 45,359kg
飛行速度(最大)M2.5(高度12,588m)、M1.2(海面高度)
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用)18,288m
離着陸距離(離陸/着陸)離着陸とも約910m
航続距離4,700km(最大搭載量、内部燃料のみ)
エンジンプラット&ホイットニー社製 TF33−P−100ターボファン×2基
推力 11,385kg×2(A/B)
武装20mmM61A1バルカン砲×1(弾数2,084)、翼下および胴体下に227kg通常爆弾×12、B61戦術核爆弾×4、ハープーン対艦ミサイル×4、サイドワインダーAAM×2など最大11,340kgの兵装を搭載可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1964年12月21日(F−111A)
備考(各タイプ詳細) F-111A:米空軍向けの戦術戦闘攻撃機型。最初の生産モデル(158機製作)
F-111B:米海軍向けの艦載戦闘機型。採用されず(7機製作)
F-111C:オーストラリア向けの輸出型。F−111Aに準ずる(24機製作)
F-111D:電子機器とエンジン出力を強化した米空軍向け機(96機製作)
F-111E:細部設計を変更したF−111A改良型(94機製作)
F-111F:D型を簡略化したモデル。ペーブタック誘導装置を搭載(106機製作)
FB-111A:米戦略空軍(SAC)向けの爆撃機型(76機製作)
FB-111B:戦略爆撃機改善案。エンジン出力を強化したが不採用
FB-111H:新型戦略爆撃機モデル。提案のみ
F-111G:FB−111Aを改修した複合任務機
LAST UPDATE 2000,12,02