イングリッシュ・エレクトリック(BAe) キャンベラ

CANBERRA ,English Electric(ex BAe)

Canberra
英空軍第1写真偵察部隊所属のキャンベラPR.Mk9

 英国最初のジェット爆撃機として開発された当機の開発コンセプトは 「アブロ・ランカスターの航続距離と デ・ハビラント・モスキートの爆弾 搭載量を持ち、同時代のジェット戦闘機に引けを取らない速度・高度性能を持つ高々度全天候型機」という非常 に難しいものであったが、完成した機体は大きなエンジンを2基備えたオーソドックスな外観にもかかわらず優 れた運動性能を示した。
 英国空軍の爆撃機飛行隊に就役した当機はV型爆撃機 (ビクターおよび バルカン)と交替するまでの間、多種多様 な任務に従事したのである。
 当機の優秀性を見た他国もこぞって導入を図り、米空軍ではマーチン社がライセンス生産した機体にB−57という正 式番号を与え400機以上を就役させた。また、西ドイツやインドをはじめ南米諸国や南アフリカなどにも輸出され爆撃 ・攻撃・夜間阻止・偵察・標的曳航などの任務に従事した。アルゼンチンに輸出された機体はフォークランド紛争の際に 英国軍への攻撃に使用されるという皮肉な結果をもたらしている。
 英国空軍では1972年に第一線から引退し標的曳航機として余生を全うした。米空軍でも1982年に全機が退役し ているが、当機を導入した第三諸国では現在も使用されているようだ。

機体詳細データ(キャンベラPR.Mk9)
寸法(L×W×H/翼面積)20.32×20.68×4.75m / 97.08m2
機体重量(自重/全備)13,600kg / 26,100kg
飛行速度(最大)881km/h(高空)、834km/h(低空)
上昇率(海面上)3,000m/min以上
上昇限度(実用/限界)17,400m
離着陸距離(離陸/着陸)1,830m / 不明
航続距離7,200km以上(空輸時、増槽使用)
エンジンロールスロイス社製 エーボンMk206ターボジェット×2基
推力 5,100kg×2  機体内燃料搭載量 10,000kg
武装(爆撃機型)胴体爆弾倉内及び翼下に454kg通常爆弾×8、AS30対地ミサイル×2、20mm機関砲パック(弾数2000)×1など搭載可能
乗員数/機体初飛行2〜3名 / 1949年5月13日
備考(主要タイプ詳細) A1:原型機。2号機はRRニーンエンジンを搭載(4機製作)
CANBERRA B.Mk2:最多数生産モデル。爆撃型。エーボンMk101エンジン搭載(418機)
CANBERRA PR.Mk3:写真偵察型。爆弾倉にカメラと燃料タンクを搭載(36機)
CANBERRA T.Mk4:B.Mk2の操縦訓練型。並列操縦席と複操縦装置を持つ(58機)
CANBERRA B.Mk6:エーボンMk109エンジンを搭載した爆撃型改良型(99機)
CANBERRA PR.Mk7:B.Mk6の改良点を盛り込んだ写真偵察型(75機)
CANBERRA B.Mk8:阻止任務に特化された機体。操縦席キャノピー形状が異なる(69機)
CANBERRA PR.Mk9:高々度写真偵察型。エーボンMk206エンジンを搭載(23機)
CANBERRA U.Mk10:B.Mk2を改修した標的曳航機。ショート社が改修を実施
CANBERRA T.Mk11:航法士訓練用の練習型。B.Mk2を改修。スウェーデンにも輸出
CANBERRA D.Mk14:B.Mk2を改修した無人標的機。ショート社が改修を実施
CANBERRA B.Mk15:B.Mk6の兵装搭載能力と電子機器を強化した改良型
CANBERRA TT.Mk18:翼下にウインチを搭載した標的曳航専用型
CANBERRA B.Mk20:オーストラリアでライセンス生産された機体。B.Mk6準拠
CANBERRA T.Mk22バッカニーアのレーダーを搭載した英海軍乗員訓練用改修機
MARTIN B-57:マーチン社でライセンス生産された機体の呼称
LAST UPDATE 2000,12,17