ノースアメリカン A−5/RA−5ビジランティ

A-5/RA-5 VIGILANTE , NorthAmerican

A-5
米海軍航空隊第1偵察攻撃航空団所属のRA−5C

 1954年にノースアメリカン社が独自に開始したNagpaw(ノースアメリカン汎用攻撃兵器)計画が 大元となった大型艦上攻撃機。後に米海軍の横やりにより、この先進的な計画機は不必要な能力まで付加され 費用が増大することになったが、それでもアルミ・リチウム合金製の主翼外板やチタン合金を用いた主要横枠、 引き込み式の空中給油受け棒、コンピュータ化されたフライ・バイ・ワイヤ操縦装置、熱反射のためのエンジ ン室内金メッキなど新しい特色を盛り込まれた機体として完成した。
 A3J−1(後にA−5Aと改称)と名付けられたこの大きな艦上攻撃機は2基のエンジンの間にあるトン ネルに増加燃料タンクと核爆弾を搭載し、超音速で敵地上空を通過しながら後方へそれを投下する方式を採用 していた。しかし米海軍が航空部隊に対して戦略核攻撃任務を与えなかったことから当機の特徴ある核爆弾投 下方式も無用のものとなったため、攻撃機として多数配備されることは無かった。
 だが、当機の高速性能に着眼した米海軍は当機を艦隊全体のIOIS(統合作戦情報システム)航空部門を 任せるに足る偵察機へと改良することにし、偵察機型の新規生産と既存攻撃機型の偵察機型への改修を行った。 これによりRA−5と改称された当機は写真・SLAR(機上監視レーダー)・IR(赤外線)・ELINT (電子情報)など多岐にわたる偵察任務に従事する機体へと変貌したのである。
 ベトナム戦争で当機は偵察任務に活躍したが、1979年に最後の作戦部隊が解隊されたときに全機退役と なった。現在も当機の後継として艦隊の目を果たす偵察機は採用されておらず F−14に偵察ポッドを搭載して 暫定的に偵察機能を果たすのみに留まっている。

機体詳細データ(RA−5C)
寸法(L×W×H/翼面積)23.35×16.17×5.91m / 70.02m2
機体重量(自重/全備)17,000kg / 36,000kg
飛行速度(最大)M2.1(高空)
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用/限界)14,800m / 28,000m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離2,400km(戦闘航続距離)
エンジンジェネラルエレクトリック社製 J79−GE−10ターボジェット×2基
推力 8,130kg×2  機体内燃料搭載量13,600リットル(胴体内収容タンク含む)
武装(A−5の場合)固定武装なし、胴体内トンネルにB27またはB43核爆弾×1、翼下に各種攻撃兵装を搭載可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1958年8月31日(YA3J−1)
備考(各タイプ詳細) NA-233:Nagpaw計画による低空攻撃機提案モデル
YA3J-1:原型機および生産前機の呼称(原型2+生産前機9)
A-5A:攻撃機の生産型呼称。旧呼称はA3J−1(48機)
A-5B:燃料容量を拡大したモデル。結局RA−5Cとして完成(18機)
RA-5C:各種偵察装備を搭載した偵察型(新造69+A・B型改修61)
NA-349:空軍向け3発迎撃戦闘機として提案された型。計画のみ
LAST UPDATE 2001,01,18