フェアチャイルド A−10サンダーボルトII

A-10 THUNDERBOLT II ,Fairchild

A-10
米空軍第81TFW所属のA−10AサンダーボルトII

 ベトナム戦争での対地攻撃・近接支援の経験により米空軍が立案した新CAS(近接航空支援機)構想、別名A−X計画 により生み出された機体。ノースロップ社が提案したYA−9Aとの競争審査を経て1973年1月に制式採用となった。
 頑強で簡易安価な構造とシステムを持ち、生還率を高めるため被弾しにくい位置に取り付けられた2基のエンジンや防弾 フレームに囲まれた操縦席を採用している。なお反復出撃性能や大きな兵装搭載が主眼となったため、高度な電子機器や全 天候作戦能力は付加されていない。
 尾部に取り付けられた2基の大きなエンジンの他に当機の際だった特徴を示すのが機体中心軸に沿って取り付けられた3 0ミリガトリング砲で、対装甲車両攻撃などに凄まじい威力を発揮する。当機はこの30ミリ砲を中心に設計されたと言っ ても過言ではなく、この砲を搭載するために3車輪式降着装置の前輪は機体中心からずれた位置に設置されているほどであ る。ちなみに飛行時の重量変化を押さえるため砲弾の空薬莢排出は行われず、空薬莢は機体内に止まるようになっている。
 1984年3月に生産終了し、東西冷戦終結もあって第一線から順次消えていく運命であったが、1991年の湾岸戦争 で目覚ましい活躍を示したため、米軍が目指す地域紛争抑止攻撃力の中心として21世紀まで使用されるようである。

機体詳細データ(A−10A)
寸法(L×W×H/翼面積)16.26×17.53×4.47m / 47.01m2
機体重量(自重/全備)11,321kg / 22,680kg
飛行速度(最大/巡航)707km/h / 555km/h (いずれも海面高度)
上昇率(海面上)1,829m/min
上昇限度(実用/限界)不明
離着陸距離(離陸/着陸)1,220m / 660m (最大重量)
航続距離3,949km(空輸時)、998km(遠距離侵入攻撃)
エンジンジェネラルエレクトリック社製 TE34−GE−100ターボファン×2基
推力4,110kg×2 機体内燃料搭載量4,850kg
武装GAU8/A 30mmガトリング砲(弾数1174)×1、胴体下・翼下に最大7,260kgの兵装を搭載可能
乗員数/機体初飛行1名 / 1972年5月10日
備考(各タイプ詳細) YA-10A:競争審査用原型機(2機製作)
A-10A:生産型機(713機製作)
N/AW A-10:会社資金による全天候/夜間攻撃型機。A−10Aを改修(1機改修)
A-10B:戦闘力を残した州空軍用の複座練習機型。計画のみ
LAST UPDATE 2000,11,22(First Up 2000,11,18)