サーブ 37 ビゲン

37 VIGGEN ,SAAB

SAAB37
スウェーデン空軍スカラボリー第7航空団所属のAJ37ビゲン

 東西冷戦時代にNATOとワルシャワ条約機構軍の両方に挟まれていたスウェーデンは中立国として 強力な国防戦力を保持する必要があった。当然のごとくスウェーデン空軍も一流の戦闘機を欲すること となり、その過酷な要求に応えられる機体開発を担ってきたのがSAAB社(スウェーデン航空機会社) である。
 1961年になってJ35ドラケンの 代替機開発命令がスウェーデン空軍から発せられた。この命令では、これまでは迎撃に特化されていた 戦闘機をシステム体系化し防空だけでなく地上攻撃や偵察任務にも使用できる機体が求められていたのである。
 スウェーデン軍は徴兵により大半の兵士をまかなっており、訓練の充分でない地上要員にも容易に扱 え、有事の際には隠された格納庫から高速道路を使用して出撃することが可能な機体として開発された 機体(開発名システム37)は1967年に初飛行し、ビゲン(いなずまの意)と名付けられた。短距 離離着陸性能や軽快な運動性を確保するため複合三角翼という設計を採用した機体は防空・対地攻撃・ 偵察など幅広い任務をこなし、他国の戦闘機にも引けを取らない機体として21世紀まで第一線で活躍 することであろう。
 なお、後継機であるJAS39グリペンの 開発も進んでいるが、当機も1990年代から近代化改修が実施されている。

機体詳細データ(AJ37)
寸法(L×W×H/翼面積)16.30×10.60×5.80m / 46.00m2
機体重量(自重/全備)11,800kg / 20,450kg
飛行速度(最大/巡航)M2.0(高度11,000m)、M1.2(高度100m)
上昇率高度10,000mまで100秒で到達
上昇限度(実用)18,230m
離着陸距離(離陸/着陸)400m / 500m
戦闘行動半径1,100km(H−L−H)、500km以上(L−L−L)
エンジンボルボ社製フリグモートルRM8Aターボファン×1基
推力11,800kg(A/B)
武装胴体下および翼下にRb04E対艦ミサイル×2、Rb05A対地ミサイル×2、Rb28A対地ミサイル×2、Rb24対空ミサイル×2、135ミリロケットポッド×4、120kg遅延信管爆弾×8など最大6,000kgの兵装搭載可能
乗員数/機体初飛行1名(単座)、2名(複座) / 1967年2月8日
備考(各タイプ詳細) AJ37:全天候型攻撃型。偵察ポッド搭載により補助偵察任務にも使用可
JA37:迎撃戦闘型。出力を強化したRM8Bエンジンを搭載
SF37:武装写真偵察型。機首に光学カメラを搭載している。武装はAJ37に準ずる
SH37:海洋捜索型。捜索レーダーを搭載。武装はAJ37に準ずる
SK37:複座練習機型。複操縦装置を持つ。兵装搭載も可能
37X:輸出型として計画されたAJ37。計画のみ
37E:ユーロファイター型JA37。欧州各国へ提案されたが受注無し
A20:攻撃機に最適化されたAJ37。スウェーデンに提案されたが不採用
LAST UPDATE 2000,11,26