サーブ 35 ドラケン

35 DRAKEN , SAAB

Draken J35
スウェーデン空軍F18飛行隊所属のJ35Fドラケン(退役直前の記念塗装色)

 1949年に出されたスウェーデン空軍の公式要求書に応えて開発された超音速迎撃機。人口わずか 800万の小さな国スウェーデンが中立という立場を貫くには、周囲の潜在的侵略国家に侵攻を躊躇さ せるだけの防衛力が必要であり、大国の第一線級戦闘機にも負けない機体が必要であった。そこでS AAB社は手始めに70%縮尺の試験用機体SAAB210を製作1952年1月に初飛行させた。こ の縮尺機はリトルドラケンとも呼ばれ期待以上の性能を示したことから、この機体を元に先進的な統合 防空体系の一部として「空軍兵器システム35」の名でドラケンの正式開発が開始されたのである。
 1955年に完成、初飛行したドラケン原型機はRR社製エイボン200エンジンを搭載しており、 飛行試験も予想通りの高性能を示した。防衛の立場から設計された機体は、基地使用不可能な場合にお ける高速道路からの運用能力、地上整備時間の短縮などが盛り込まれており、同時代に設計された迎撃 戦闘機で当機に勝っていたのは米国のF−106ぐ らいであったと言われる。生産型機体はエイボンエンジンをボルボ社がライセンス生産したフリクモー トルRM6エンジンを搭載している。
 スウェーデンでは後継機37ビゲンとの交代に より1990年代に全機が退役したが、スウェーデン以外にデンマークやフィンランド、オーストリアに も輸出されており、これらの機体は現在も第一線で使用されている。

機体詳細データ(J35J)
寸法(L×W×H/翼面積)15.35×9.40×3.89m / 49.20m2
機体重量(自重/全備)8,250kg / 12,300〜15,000kg
飛行速度(最大)M2.0(高空)、M1.1(低空)
上昇率(海面上)10,500m/min
上昇限度(実用)18,300m
離着陸距離(離陸/着陸)960m / 不明
戦闘行動半径560km(H−L−H)、720km(H−L−H、増槽使用)
エンジンボルボ社製 フリクモートルRM6Cターボジェット×1基
推力 8,000kg(A/B)
武装アデン30mm機関砲×1〜2(弾数各90)、翼下および胴体下にファルコンAAM×4、サイドワインダーAAM×2、プルバップASM×2、増加燃料タンク×2など搭載可能
乗員数/機体初飛行1名(単座)、2名(複座) / 1955年10月25日(J35)
備考(各タイプ詳細) SAAB210:70%縮尺の試験用機体。アターエンジン搭載(1機)
J35:原型機。RRエイボン200エンジン搭載(3機)
J35A:生産初期の戦闘機型。RM6Bエンジン搭載(90機)
J35B:A型に迎撃能力を付加した迎撃戦闘機型(73機)
Sk35C:武装搭載能力は持つがレーダー非搭載の複座練習機型。A型改修(25機改修)
J35D:RM6Cエンジンを搭載した出力強化型(120機)
S35E:機首にカメラを搭載した偵察機型。J35F準拠の機体(改装含め60機)
J35F:ファルコンAAM搭載能力を付加した迎撃機型(230機)
SAAB35H:スイス軍へ提案された機体呼称。原型機1機のみ
J35J:機体寿命延長を実施したF型の呼称。電子装備など更新(64機)
SAAB35X:輸出用機体の包括的呼称
LAST UPDATE 2001,02,04