サーブ 29 トンネン

29 TUNNAN , SAAB

SAAB 29
スウェーデン空軍所属のJ29F

 第二次大戦終結直前から開発計画が開始された機体。計画の初期段階では英国デハビランド社の ゴブリンエンジンを搭載した直線翼機として予定されていたが、大戦終結後にドイツから接収され た後退翼の研究成果が入手できたことと、英国でより強力なゴーストエンジンが開発されたことに より、これらを取り入れた機体に再設計されている。後退翼機の開発は未経験であったSAAB社 では、自社製軽飛行機(SAAB91サフィール)に後退角25度の主翼を付けての飛行試験を行 い、それと並行してゴーストエンジンの生産ライセンスについての協議も実施された。
 当機原型機は1948年9月に初飛行を実施、片持ち高翼単葉の主翼は後退角付きで、ゴースト エンジンを国内ライセンス化したRM2Bエンジンを飲み込んだ太く丸い胴体が特徴ある機体とし て完成した。また、操縦室は与圧されており操縦士は射出座席に座るようになっている。
 1951年から部隊配備が始まり、1956年に生産が終了するまでに各タイプ合計で661機 が生産されたが1958年頃から後継機である SAAB32ランセンの配備が始 まると順次退役していった。退役した中古機体の一部はオーストリアに売却されている。
 ちなみに愛称である「トンネン」とは桶を意味するスウェーデン語であるが、この愛称は正式な ものではなく、兵士達が付けたあだ名のようなものであった。

機体詳細データ(J29F)
寸法(L×W×H/翼面積)10.13×11.00×3.73m / 24.0m2
機体重量(自重/全備)4,300kg / 8,000kg
飛行速度(最大/巡航)1,060km/h(1,550m)
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用)15,500m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離2,700km
エンジンボルボ社製 フリクモートルRM2Bターボジェット×1基
推力 2,800kg(A/B)
武装20mm機関砲×4、翼下にサイドワインダーAAM×2
乗員数/機体初飛行1名 / 1948年9月1日
備考(各タイプ詳細) J29A:最初の生産型。単座戦闘機
J29B:機内燃料タンク容量を増加させた改良型
A29B:J29Bを改造した攻撃機型。構造はJ29Bに類似
S29C:写真偵察型。自動カメラ6基搭載。構造はJ29Bに類似
J29D:国産アフターバーナー評価用試験機として少数機が製作された機体
J29E:遷音速飛行特性向上化された主翼を持つ改良型
J29F:最終生産型。これまでの各種改良をすべて盛り込んである
A29F:J29Fを改造した攻撃機型。ロケット弾や爆弾等を搭載可能
LAST UPDATE 2001,06,23