ボーイング EC/RC−135

EC/RC-135 ,Boeing

RC-135V
米空軍所属のRC−135V情報収集機

 米戦略空軍では仮想敵国の国境付近を飛行しレーダーなどの電子情報や無線などの電波情報を収集する特殊機を 1950年代から運用していた。最初はB−29B−50爆撃機を改造したRB−29・RB−50を利用して いたが旧式化に伴いB−47爆撃機改造のRB−47Hが 受け継ぐようになった。ベトナム戦争初期はこのRB−47Hが活躍していたが、爆撃機の爆弾倉を改造したオペレーター 席は暗く寒いため乗員の疲労度はかなり高いものとなっていた。そこでボーイング社が開発した C−135/KC−135輸送機をベースにした新型の 情報偵察機を1960年代末から開発・配備することになったのである。
 1983年9月に旧ソビエトの領空を侵犯したとして撃墜された大韓航空のボーイング747旅客機は当機と誤 認されたためで、この事件により秘密のベールに包まれた当機の任務は全世界の注目を集める結果となった。
 優秀な輸送機であるC−135シリーズがベースとなった機体は、快適性・安定性・航続距離・機体内部容積な どに優れており、情報収集機としてベストの機体であった。偵察対象や任務によって多数の派生型が製造された( ただし任務によって特化された機体が多いため総生産数は多くない)が冷戦終結に伴って、ほとんどの機体は用済 みとなり現在は退役している。ただしミサイル実験の監視や電波情報収集のための機体は現在も現役で、米国本土 や英ミルデンホール、沖縄の嘉手納などを基地として活躍中である。
 また、EC−135はNASAと協力して人工衛星やスペースシャトル打ち上げ・再突入の追跡任務に従事でき るよう特化された機体である。

機体詳細データ(RC−135V)
寸法(L×W×H/翼面積)42.82×39.88×12.70m / 226.03m2
機体重量(自重/全備)46,403kg / 135,624kg
飛行速度(最大/巡航)966km/h / 820km/h
上昇率(海面上)380m/min
上昇限度(実用)12,375m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離9,100km(無給油)
エンジンプラット&ホイットニー社製 TF33−P−9ターボファン×4基
推力 8,165kg
武装武装なし。情報収集用各種電子装備を搭載
乗員数/機体初飛行乗員4名+操作員20名程度 / 1956年8月31日(KC−135A)
備考(各タイプ詳細) KC-135R:給油機型から改造された機体。給油機型のKC−135Rとは別物
RC-135A:写真偵察及び空中測量型。給油ブームは装備したまま残された
RC-135B:C−135改装の電波情報収集型
RC-135C:B型を改造した電波情報収集型。機体前部の張り出しが特徴的
RC-135D:ベトナム戦争中の「リベット・プラス」作戦用に特化された機体
RC-135E:「リベット・アンバー」計画用に特化された機体。前胴の大型レーダーが特徴
RC-135G:空中指揮機(ABNCP)。米本土戦略空軍用
RC-135H:G型と同様の空中指揮機。在欧米軍用
RC-135J:国家緊急空中指揮機(NEACP)
RC-135K:G型と同様の空中指揮機。米本土戦術空軍用
RC-135L:G型と同様の空中指揮機。米本土戦略空軍用
RC-135M:ベトナム戦争中の「コンバット・アップル」機。電子情報を収集
RC-135P:G型と同様の空中指揮機。米軍太平洋軍用
RC-135S:弾道ミサイル情報収集機。コード名「コブラ・ボール」
RC-135T:KC−135R改装の情報収集練習機
RC-135U:電波情報収集機。コード名「コンバット・セント」
RC-135V:電波情報収集機。コード名「リベット・ジョイント」
RC-135W:M型をV型に準ずる仕様に改造した物。コード名はV型と同じ
RC-135X:弾道ミサイル(光学)情報収集機。コード名「コブラ・アイ」
RC-135Y:G型と同様の空中指揮機。中央軍(CENTCOM)用
EC-135E:機首に直径3mのレドームを付けた宇宙ロケット追跡観測機
LAST UPDATE 2000,11,23