グラマン OV−1モホーク

OV-1 MOHAWK ,Grumman(ex Northrop Grumman)

OV-1
米陸軍所属のOV−1Dモホーク(SLAR搭載型)

 米国の海兵隊/陸軍統合計画により要求されたSTOL(短距離離着陸)戦場監視機に対してグラマン社が 提案したG−134という設計が当機の元となっている。後に海兵隊がこの計画から降りたため、陸軍だけの 開発となったが、陸軍は熱心にこの計画を推進したので1959年4月にYAO−1Aと名付けられた原型機 が完成した。
 アメリカ陸軍初の固定翼ターボプロップ機となった当機は、COIN機である OV−10と異なり、エンジン を外側へ向けて取り付けているため片方のエンジンが停止しても急激なバンク(傾斜)を発生しない(OV− 10の場合はバンク発生が著しいため離陸時に片方のエンジンが停止した場合、緊急脱出するようマニュアル に定められている)。またSTOL性を高めるため、主翼の大半や水平尾翼全部がプロペラ後流の中に収まる よう設計されており、不整地滑走路からでも運用できるよう主翼の高い位置にエンジン室を設置している。
 ベトナム戦争などでは目視偵察や写真偵察に威力を発揮した当機だが、現在使用されている機体はSLAR (側方監視レーダー)を搭載し、夜間・悪天候時の地上監視にも対応できるようになっている。
 初飛行からかなりの年月が経過した当機であるが、湾岸戦争でも戦場偵察に活躍し21世紀に入っても当分 は現役で使用される予定である。

機体詳細データ(OV−1D)
寸法(L×W×H/翼面積)12.50×14.63×3.86m / 33.44m2
(全長は胴体のみの寸法。SLAR搭載時の全長は13.69m)
機体重量(自重/全備)5,330kg / 8,100〜8,200kg
飛行速度(最大)465km/h(SLAR搭載時)、490km/h(SLAR非搭載時)
上昇率(海面上)1,060m/min(SLAR搭載時)、1,100m/min(SLAR非搭載時)
上昇限度(実用/限界)7,600m
離着陸距離(離陸/着陸)360m / 320m
航続距離1,500km(SLAR搭載時)、1,600km(SLAR非搭載時)
エンジンアブコライカミング社製 T53−L−701ターボプロップ×2基
出力 1,400×2  機体内燃料搭載量 1,045リットル
武装固定武装なし、翼下にチャフ・フレア散布装置、赤外線妨害装置、増加燃料タンク×2など搭載可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1959年4月14日(YAO−1A)
備考(各タイプ詳細) YAO-1A:原型機の呼称(9機製作)
AO-1A:最初の写真偵察モデル。後にOV−1Aと改称(64機)
IOV-1A:軽武装試験用に改装したA型(1機改装)
OV-1B:胴体側面にAPS−94側方監視レーダーを搭載した型(90機)
OV-1C:UAS−4赤外線感知器を搭載した型(129機)
RV-1C:C型に電子情報装置を搭載した電子偵察機型
YOV-1D:C型を改装したD型原型機(4機改装)
OV-1D:SLARと赤外線感知器を交換可能とした型。B/C型も当型へ改装
RV-1D:RV−1Cの電子情報装置を近代化したモデル
EV-1E:A型などの古い機体に電子情報装置を搭載した信号情報機
OV-1E:乗員室を拡大しシステム操作員席を追加する計画機。計画段階
LAST UPDATE 2001,01,14