セスナ O−1バードドッグ

O-1 BIRD DOG , Cessna

O-1
南ベトナム空軍所属のO−1バードドッグ

 1940年代後半に米国陸軍が発行した複座連絡観測機の要求仕様書を受けて製作された機体。各メーカーから 提出された提案のうち、セスナ社が提出した当機が選定され1950年6月に最初の生産契約が締結された。
 セスナ社のベストセラー軽飛行機セスナ・モデル170を基礎とした設計であるが、後部座席の天井となる主翼 中央部を透明パネルにすることで後方視界を良くするなど軍用向けのアレンジがされている。また通常の担架を積 み込めるように広いドアが付けられており、負傷兵の緊急後送にも役だった。
 1950年12月から米国陸軍への納入が開始されL−19と名付けられたが、兵士達の間では愛称であるバー ドドッグの方が通り良かったようである。なお1962年に米軍の機体呼称変更が行われた際にO−1と改称され ている。
 朝鮮戦争では少数機が使用されただけだが、ベトナム戦争において連絡観測機として大活躍した。特に前線航空 管制(Frontline Airbone Command:FACと略称される。地上部隊と航空攻撃部隊の連絡中継を行い、航空部隊へ 地上の攻撃地点を指示する任務)機として重宝された。
 3,400機余りが生産され、米陸軍・空軍をはじめとして東南アジア諸国の軍でも使用された当機だったが、 1980年代頃にはほとんどが退役してしまっている。なお日本の陸上自衛隊でも当機を連絡機として使用してい たが、この機体は富士重工によるライセンス生産であった。

機体詳細データ(O−1E)
寸法(L×W×H/翼面積)7.85×10.97×2.22m / 16.16m2
機体重量(自重/全備)732kg / 1,089kg
飛行速度(最大)209km/h
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用)約4,000m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離853km
エンジンコンチネンタル社製 O−470−11水平対向ピストンエンジン×1基
出力 213hp
武装翼下にロケット弾(位置指示用)×2搭載可能
乗員数/機体初飛行2〜4名 / 1950年
備考(各タイプ詳細) Model 305A:当機のセスナ社内名称
L-19A:米陸軍向けの初期生産型。後にO−1Aと改称。練習機型はTO−1A
L-19A-IT:計器飛行練習機型。試作のみ
TL-19D:定回転プロペラ付きの操縦練習機。後にTO−1Dと改称
L-19E:全備重量を増加させた改良型。後にO−1Eと改称。練習機型はTO−1E
OE-1:L−19Aの米海兵隊向けモデル。後にO−1Bと改称
O-1C:OE−1の出力強化型モデル
O-1F:陸軍のTO−1Dを改修した空軍前線航空管制機
O-1G:陸軍のO−1Aを改修した空軍前線航空管制機
そよかぜ:陸上自衛隊におけるL−19の愛称。富士重工によるライセンス生産
LAST UPDATE 2001,03,07