ダッソー ミステール

MYSTERE , Dassault

Super-Mystere
フランス空軍第12戦闘飛行隊”カンブレシス”所属のシュペルミステールB2

 フランスの航空機設計者マルセル・ブロックは第二次大戦前から航空機の設計を手がけていたが、開戦直前に設計 したブロック150は完全な失敗作であった。大戦中はドイツ軍に捕らわれ収容所生活を余儀なくされたが、終戦後 にマルセル・ダッソーと改名してからの彼は人も羨む航空機設計の第一人者としてその名を世に知らしめることとな った。
 その彼が戦後最初に設計したジェット戦闘機 ダッソー・ウーラガンは米国製戦闘 機F−84サンダージェットの模倣に近 い物であったが、優れた故障のない戦闘機として歓迎され、フランス軍をはじめインドやイスラエルにも導入された。 最初フランス軍はウーラガンを850機調達する予定であったが、戦闘機の発達速度が急ピッチであることを見抜い たダッソーによりウーラガン改良計画がスタートしたため350機の調達で一時終了し、以降は改良型機体の導入を 図ることになった。
 ダッソーはノースアメリカン社が開発した F−86F−100に着目し、この世界をリー ドする戦闘機を熱心に模倣した。この模倣した設計を取り入れたウーラガン改良機は迷信深いダッソーによりミステ ール(神秘)と名付けられたが、彼はこれ以降設計したジェット機全てにミステールの名前を冠した(彼は気に入っ た名前を航空機に付け続けることで有名であり、1956年以降は機体設計の相違などお構いなく全ての戦闘機・爆 撃機にミラージュの名を付けている)。
 フランス政府の要望によりSNECMA社製アターエンジンを搭載するようになった当機はウーラガン生産機が全 て納入されたのに続き1954年から引き渡しが開始され、一つの任務に複数の変形型といわれるほど多数の変形型 原型が生産されたがモノになったのは少なかった。1952年からは当機を超音速戦闘機化する計画も開始され、こ の超音速化された機体はシュペルミステールと名付けられることとなった。
 フランスやイスラエルに導入された当機は1970年代はじめまで現役であったが、後継機である ミラージュIIIなどにその座を譲り、 消えていった。

機体詳細データ(シュペルミステールB2)
寸法(L×W×H/翼面積)14.13×10.52×4.55m / 35.0m2
機体重量(自重/全備)6,900kg / 10,000kg
飛行速度(最大)1,200km/h(高空)、1,040km/h(海面高度)
上昇率(海面上)5,300m/min
上昇限度(実用)17,000m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離870km
エンジンSNECMA社製 アター101G−2ターボジェット×1基
推力 4,460kg(A/B)
武装DEFA30mm機関砲×2、胴体兵器室内にロケット弾、翼下に1,000kgまでの兵装搭載可能
乗員数/機体初飛行1名(単座)、2名(複座) / 1951年2月23日
備考(各タイプ詳細) MD452:ウーラガン改修の原型機。後退角の付いた主翼・尾翼を持つ(1機)
MYSTERE II A:テイ250エンジン搭載の非武装原型機(2機)
MYSTERE II B:テイ250エンジン、30mm機関砲搭載の原型機(6機)
MYSTERE II C:IIBと同様だがアター101エンジン搭載の原型機(9機)
MYSTERE III:縦列複座配置の操縦席を持つ夜間戦闘機型原型(1機)
MYSTERE IV:より薄い主翼と強い後退角の尾翼を持つ原型機(1機)
MYSTERE IV A:量産型。戦闘爆撃機(410機)
MYSTERE IV B:IVAに改設計を施した超音速機原型および生産前機(9機)
MYSTERE IV N:縦列複座配置の操縦席を持つ夜間戦闘機型原型(1機)
SUPER MYSTERE B1:後退角の強い主翼・尾翼を持つ超音速機原型(1機)
SUPER MYSTERE B2:アター101Gエンジン搭載の超音速機(原型含む185機)
SUPER MYSTERE B4:アター9エンジン搭載の原型機(2機)
LAST UPDATE 2001,02,04