ミコヤン・グレビッチ MiG−19”ファーマー”

MiG-19 "FARMER" ,Mikoyan-Gurevich(ex MAPO)

MiG-19S
旧ソビエト空軍モスクワ軍管区所属のMiG−19S

 ソビエトのミグ設計局が初めて作り出した超音速戦闘機。それまでにも MiG−15MiG−17での生産受注 では他設計局を凌いでいたが、超音速機の製造についてはラボーチキン設計局に遅れていた。しかし19 49年にスターリンが指示を出した超音速戦闘機開発命令で勝利を収めたのはミグ設計局が開発した原型 機I−350で、この機体が後に採用されMiG−19となったのである。
 ミサイル戦闘中心の空戦やマッハ2を超える戦闘機の出現などでMiG−19は時代遅れの感があるが、 実際に有視界での格闘戦闘を行うとなると現代の戦闘機で、この機体を超える物は F−16ファイティングファルコンぐ らいであろう。また、装備されている30mm機関砲はDEFAの30mm機関砲より重い弾丸をより速い初速 で撃ち出すことができ、装甲車両や小型艦艇攻撃にも有効な兵装である。
 NATOでは当機のコード名を"ファーマー"(農夫)と名付けている。
 現在ではMiG−19はほとんどの国で第一線を退いているが、中国でライセンス生産された機体(潘 陽J−6)は第三世界各国で今なお現役である。

機体詳細データ(寸法等はMiG−19Sのもの)
寸法(L×W×H/翼面積)12.6×9.2×3.88m / 25.0m2
(全長に機首のピトー管は含まない)
機体重量(自重/全備)5,760kg / 8,700kg
飛行速度(最大)1,452km/h(M1.19)
上昇率(海面上)6,900m/min
上昇限度(限界)19,870m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離2,200km(兵装非搭載時)、戦闘行動半径685km(H−H−H)
エンジンツマンスキー設計局製 RD−9BMターボジェット×2基
推力3,330kg×2。機体内燃料容量3,675リットル
武装30mmNR−30機関砲×3(弾数各73)。翼下2箇所に454kg爆弾または多連装ロケット弾ポッドを搭載可能。迎撃型(MiG−19PM)はレーダー誘導AAM(NATOコードAA−1”アルカリ”等)を4基搭載可能
乗員数/機体初飛行1名(単座型)、2名(複座型) / 1953年9月18日(原型機I−350(M))
備考(各タイプ詳細) I-350/SM:原型機の最初の呼称
I-350(M):原型機。AM−5エンジンを搭載
MiG-19:最初の生産タイプ
MiG-19F:RD−9Bエンジン搭載型の名称(西側未確認の機体)
MiG-19S:動力駆動板型水平尾翼の生産タイプ
MiG-19SF:RD−9BFエンジン搭載のS型
MiG-19P:レーダーと23mm機関砲搭載の迎撃機型
MiG-19PFM:レーダーとAAM4基を搭載する迎撃機型
MiG-19PF:30mm機関砲2門とRD−9BFエンジン搭載の迎撃機型
MiG-19R:カメラを搭載した偵察機型(固定武装無し)
MiG-19UTI:武装付き複座型。縦列複操縦装置の練習機
SM-10:空中給油実験用の研究機
SM-12:R−26エンジン搭載の機体
SM-12PM:レーダーとAAMを搭載できるようにしたSM−12
SM-12PMS:レーダーとロケット弾を搭載出来るようにしたSM−12
SM-30:カタパルト発射実験用の研究機
SM-50:RD−9BMエンジンとロケット弾を搭載した機体
S-105:チェコスロバキアでのMiG−19Sの呼称
LIM-7:ポーランドでのMiG−19Sの呼称
J-6(潘陽 殲撃6):中国でのMiG−19Sの呼称
FT-6(潘陽 殲教6):J−6の複座型。UTI型に準ずる
LAST UPDATE 2000,11,22(First Up 2000,01,10)