BAe/マクダネル・ダグラス ハリアー

HARRIER ,British Aerospace/McDonnell Douglas(ex Boeing)

Harrier GR.Mk3
英国空軍第一飛行中隊所属のハリアーGR.Mk3

 世界で初めて実用化された垂直離着陸戦闘攻撃機。滑走せずに垂直に離陸できるが燃料消費量が 多くなるため通常は滑走して離陸を行う。しかし、ジェットノズルの向きが自在に変えられる推力 方向制御が装備されているため滑走距離は短くてすむ。
 長大な滑走路を必要としないため通常固定翼機にくらべ行動に制限が少ない(英軍では基地が攻 撃を受け使用できない場合、大型ショッピングセンターや牧場・農場などを前線基地として使用す るプランも持っている)。英国空軍では当機を対地攻撃機として使用しており、GR.Mk3型か らは機首にレーザー誘導爆弾用の測距器を搭載している。なお、現在では米マクダネル・ダグラス社 (現ボーイング社)との技術協力で開発されたGR.7へ生産型は移行しており、この機体はハリ アーIIとも呼ばれる。
 現在ハリアーIIを使用しているのはアメリカ、イギリスの他にスペインとイタリアがあり、これ らの国で協同開発した性能向上型のハリアーIIプラス(AV−8Bプラス)が現行生産機種である。
 英国海軍やインド海軍が艦上機として採用している シーハリアーも 当機の発展型であるがこれは別項で紹介する。

機体詳細データ(寸法等は英空軍GR.Mk3のもの)
寸法(L×W×H/翼面積)14.72×7.70×3.63m / 18.68m2
機体重量(自重/全備)6,139kg / 11,431kg
飛行速度(最大)1,175km/h、急降下時の限界速度M1.3
上昇率(海面上)垂直離陸から高度12,090mまでの上昇に要する時間2分23秒
上昇限度(実用)16,764m以上
離着陸距離(離陸/着陸)305m / 不明 (なお、垂直離着陸時には滑走不要)
航続距離3,426km(フェリー時、空輸用延長翼端使用)
エンジンロールスロイス社製 ペガサスMk103ターボファン×1基
推力9,725kg。機体内燃料容量2,870リットル
武装30mmアデン機関砲×1(弾数150)。翼下に19連68mmロケットパック×2、454kgペーブウェイ誘導爆弾×2、AIM−9LサイドワインダーAAM×2など最大2,268kgを選択搭載可能
乗員数/機体初飛行1名(単座型)、2名(複座型) / 1960年10月21日(原型機P.1127)
備考(各タイプ詳細) P.1127:BAe社が製作した原型機
Kestrel:評価用に製作された機体
HARRIER GR.Mk1:英空軍用の単座近接支援・偵察型
HARRIER Mk50:米海兵隊用の単座近接支援・偵察型。海兵隊呼称はAV−8A
HARRIER Mk52:民間登録記号を持つ展示用機体
HARRIER Mk53:スペイン海軍用のAV−8A。スペインでの呼称はVA.1マタドール
HARRIER Mk54:米・スペイン向けの複座型。米呼称TAV−8S、スペイン呼称VAE.1
HARRIER Mk55:Mk53の改良型。スペイン海軍向け
HARRIER GR.Mk1A:エンジンを換装したGR.Mk1
HARRIER T.Mk2:GR.Mk1の複座型
HARRIER T.Mk2A:GR.Mk1Aの複座型
HARRIER GR.Mk3:英空軍用の機体。GR.Mk1改良型
HARRIER T.Mk4:T.Mk2Aのエンジン換装型
HARRIER T.Mk4A:T.Mk4の改良型
HARRIER GR.Mk5:米MD社との協同開発による機体。ハリアーII・AV−8B・EAV−8B
HARRIER GR.Mk7:夜間攻撃システム搭載のGR.Mk5。ナイトアタックとも呼ばれる
HARRIER GR.Mk7 PLUS:現行生産タイプ。GR.Mk7の能力向上型
LAST UPDATE 2000,12,20(First Up 2000,01,16)