チャンス・ヴォート F7Uカトラス

F7U CUTLASS , Chance Vought

F7U
米国海軍所属のF7U−3カトラス

 第二次大戦が終結しドイツを占領した連合国は、戦争中にドイツで実施されていた数多くの空気力学 研究の成果を持ち帰ることができた。この研究資料は米英ソにおいて新型機の開発に大いに役だった。
 チャンス・ヴォート社は独アラド社が研究していた無尾翼機に関する成果に注目し、水平尾翼のない 艦上戦闘機の開発を開始することにした。V−346と社内呼称が付けられたこの機体は、米海軍の注 目を引くことに成功し、1946年6月にXF7U−1として原型3機の発注を受けることになった。
 全幅は小さいものの面積は大きい主翼と胴体下の補助翼が目に付く原型機は1948年9月に初飛行 を実施、審査後に空母上での運用試験用として生産型14機が改めて発注されている。
 主翼後端には幅の広いエレボン(昇降舵兼補助翼)が備わっており、主翼前縁には全幅いっぱいにス ラット(隙間翼)が装備されていた。主翼下にはロケット弾やスパローAAMの搭載も可能で、2トン もの外部搭載品を積んで空母上のカタパルトから発進できる米海軍初の艦上戦闘機となった。
 1950年から生産型の就役が開始されたが、その後高性能な艦上戦闘機が次々と開発されたため、 当機の生産は1955年末に終了し、当機の現役期間は短かった。

機体詳細データ(F7U−3)
寸法(L×W×H/翼面積)13.13×12.09×5.37m / 46.08m2
機体重量(自重/全備)8,260kg / 14,353kg
飛行速度(最大)1,094km/h(3,050m)
上昇率(海面上)3,960m/min
上昇限度(実用)12,190m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離1,062km
エンジンウェスチングハウス社製 J46−WE−8Aターボジェット×2基
推力 2,767kg×2(A/B)
武装20mm機関砲×4、翼下にロケット弾またはスパローAAMを搭載可能
乗員数/機体初飛行1名 / 1948年9月29日
備考(各タイプ詳細) XF7U-1:原型機。社内呼称V−346(3機)
F7U-1:最初の生産型。空母上での運用試験に使用(14機)
F7U-2:J34−WE−42エンジン搭載の提案型。エンジン開発困難のため取消
F7U-3:J46−WE−8Aエンジン搭載の標準生産型(162機)
F7U-3M:スパローAAM4基を搭載できるようにした改良型(98機)
F7U-3P:写真偵察型。光学カメラを搭載(12機)
LAST UPDATE 2001,03,10