ノースロップ F−89スコーピオン

F-89 SCORPION , Northrop

F-89
米空軍所属のF−89Jスコーピオン

 ノースロップ社が第二次大戦中に開発した夜間戦闘機 P−61ブラックウィドウの 後継機として開発された全天候型戦闘機。夜間/全天候戦闘機としての任務に従事するため、機首にレーダーが 搭載されており、乗員も操縦士とレーダー操作員の2名が搭乗する複座型となっている。
 1946年に開発が開始され、48年8月には原型機1号機が初飛行したが、この1号機は1950年2月に 墜落事故を起こした。これは水平尾翼フラッター(翼揺れ)が原因とされたため、原型2号機以降の機体は教訓 を元に改修が加えられている。
 初期生産型であるA〜C型には20mm機関砲が装備されていたが、米空軍の迎撃戦闘機は旧ソビエトの戦略爆 撃機を目標とするようになったため、D型以降は機関砲を撤去し破壊力の大きいロケット弾を搭載するようにな った。また最終生産型であるH型(とD型改修型のJ型)には誘導ミサイルであるファルコンAAMや無誘導核 弾頭ロケット弾ジーニが搭載できるようになっている。
 1950年代には北米大陸防空の要として活躍した機体であるが、50年代後半になって コンベアF−102が配備される ようになると、当機は州空軍や空軍予備役へ移されていき、1959年頃には全機が第一線から退いた。

機体詳細データ(F−89D)
寸法(L×W×H/翼面積)16.41×15.97×5.36m / 52.21m2
機体重量(自重/全備)11,400kg / 19,200kg
飛行速度(最大)1,020km/h(3,200m)
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用)15,000m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離4,200km(空輸時:増槽使用)
エンジンアリスン社製 J35−A−35ターボジェット×2基
推力 3,270kg×2(A/B)
武装翼端ポッドに70mm無誘導ロケット弾×104(両翼計)
または無誘導ロケット弾×27とファルコンAAM×3
乗員数/機体初飛行2名 / 1948年8月
備考(各タイプ詳細) XF-89:原型機の呼称(2機)
F-89A:最初の生産型。J33−21エンジン搭載(18機)
F-89B:A型の内部装置を変更した機体。自動操縦装置やILSを装備(30機)
F-89C:尾翼設計を改めた改良型。何種類かのエンジン搭載型がある(164機)
F-89D:火器管制装置を搭載し、機関砲を撤去した迎撃機型。主要生産型(682機)
YF-89E:アリスンYJ71エンジン搭載の試験機。D型改修(1機)
F-89F:E型の生産型提案。武装等はB型相当。生産されず
F-89G:E型の生産型提案。武装等はD型相当。生産されず
F-89H:最後の生産型。D型の出力・武装強化型(156機)
F-89J:D型をH型基準に改修した後の機体の呼称
DF-89:ミサイル誘導・無人機制御機に改修された機体の呼称。A/B型が主
LAST UPDATE 2001,06,13