ノースアメリカン F−86セイバー

F-86 SABRE , NorthAmerican

F-86
航空自衛隊築城基地所属のF−86Fセイバー

 1943年に結成されたノースアメリカン社のジェット戦闘機計画チームは、同社の戦闘機 P−51マスタングを 基礎としてジェット戦闘機の開発を始めた。しかし1944年になるとP−51の特徴を残す部分は主翼のみ であとは一新された機体へと変貌を遂げていた。この機体を元にノースアメリカン社は海軍向けのNA−13 4と陸軍向けのNA−140として本格的開発に着手し、陸軍は1944年8月にXP−86として、海軍は 1945年1月にXFJ−1としての原型機発注を締結したが、この二種類のジェット戦闘機は共通点が少な かった。
 ヨーロッパでの戦争が終結すると占領下のドイツから後退翼研究のデータや情報が入り始め、後退翼は高速 飛行時の空気抵抗を抑え、飛行速度を上げるのに効果があることが認識されるとノースアメリカン社は陸・海 軍に対して後退翼での再設計を申し出た。この点について陸軍は再設計に同意したものの、海軍は同意しなか ったため直線翼のFJ−1フュアリを 手に入れる事になり、後退翼に再設計されたXP−86はTG−180エンジンを搭載して1947年10月 に初飛行を行い、たいした欠陥もなく予測された最高速度を上回る性能を示したのである。
 1949年にP−86A(後にF−86Aと改称)として制式採用された当機は朝鮮戦争で大活躍した。ま た西側世界へも広く輸出され、米国以外で最も多くの機体を導入した日本をはじめ第一線で活躍した。ちなみ に日本の航空自衛隊では1980年まで現役で使用されていた。

機体詳細データ(F−86F)
寸法(L×W×H/翼面積)11.44×11.31×4.47m / 26.76m2
機体重量(自重/全備)4,940kg / 9,200kg
飛行速度(最大)1,120km/h(高空)
上昇率(海面上)2,840m/min
上昇限度(実用)14,600m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離2,000km(増槽使用)
エンジンジェネラルエレクトリック社製 J47−27ターボジェット×1基
推力 2,680kg
武装12.7mm機銃×6、翼下に450kg通常爆弾×2または増加燃料タンク等を搭載可能
乗員数/機体初飛行1名(単座)、2名(複座) / 1947年10月1日(XP−86)
備考(各タイプ詳細) XP-86:原型機。TG−180(J−35)エンジン搭載(3機)
P-86A:最初の生産型。後にF−86Aと改称。J47−13搭載(554機)
F-86D:レーダーを搭載した全天候迎撃機型。セイバードッグ(2,504機)
F-86E:A型を全遊動水平安定板に変更設計した機体(396機)
F-86F:J47−27エンジンを搭載したE型の発展型(1,839機)
F-86H:機体設計を改めた戦闘爆撃機型。J73−3エンジン搭載(447機)
F-86K:搭載機関砲を20ミリ×4に変更した簡易型。ベースはD型(341機)
F-86L:電子機器の近代化、全幅の拡大改修を実施したD型(827機改修)
TF-86F:F型を縦列複座操縦席に改修した練習機型。制式採用されず(2機改修)
FJ-2:F-86Eを海軍向けに改修した機体(202機)
FJ-3:海軍向けに改設計を行った戦闘爆撃機型。J65エンジン搭載(538機)
FJ-4:完全に再設計を実施した海軍向け機体。搭載燃料増加(152機)
FJ-4B:FJ−4をさらに改良した機体。後にAF−1Eと改称(222機)
FJ-4F:JP−4ロケットエンジンを搭載した研究機。FJ−4B改修(2機改修)
SABRE 2:カナデア社が製造したF−86E派生型(290機)
SABRE 4:セイバー2に軽微な設計変更を加えた機体(438機)
SABRE 5:オレンダ10エンジンを搭載したカナデア社製造の機体(370機)
SABRE 6:オレンダ14エンジンを搭載したカナデア社製造の機体(655機)
CA-27:豪州CACで製造された機体。エイボン26エンジン搭載(112機)
LAST UPDATE 2017,12,29(FirstUp 2001,01,24)