ノースロップ F−5フリーダムファイター/タイガーII

F-5 FREEDOM FIGHTER / TIGER II ,Northrop(ex Northrop Grumman)

F-5
メキシコ空軍所属のF−5EタイガーII

 東西冷戦が始まった1950年代に超大国が高価で精巧な戦闘機の配備を進めていたころ、ノースロップ社 の市場調査班はNATOやSEATO(東南アジア条約機構)に加盟している小国の意見を取り入れ、安価 で多用途な軽戦闘機の需要が存在していることを突き止めた。そこで米国防総省による軍事援助計画の下に 同盟国や特恵国への供与戦闘機として開発されたのが当機である。
 最初に開発されたF−5Aフリーダムファイターは地上攻撃に最も適した設計をされていたが、空力的な 機体設計は空対空戦闘にも耐えうる物であった。ベトナム戦争中に南ベトナム軍へ供与されたF−5Aおよ びBは近接支援、阻止攻撃、武装偵察、空中哨戒などさまざまな任務に従事して、当機の優秀性を世に知ら しめた。
 ベトナム戦争での空中戦を分析したノースロップ社は空対空戦闘機に必要不可欠なものは機動性だとして 機動性を向上させたF−5EタイガーIIを完成させた。エンジンを2基に増やしたこの機体は、F−5Aシ リーズが小国への供与用基本的超音速機という位置づけであった物を、超大国が誇る最新型戦闘機に張り合 える物にまで昇華させた機体であった。
 現在は初期型であるA型やB型などは退役済みであるが、E型やF型は多数の国で現役であり、今後も使 用されていくことであろう。なお、F−5Eの成功に気をよくしたノースロップ社は発展型のF−20タイ ガーシャークを開発したが、この機体はセールスに失敗しており正式導入した国は無い。

機体詳細データ(F−5EタイガーII)
寸法(L×W×H/翼面積)14.69×8.13×4.06m / 17.28m2
機体重量(自重/全備)4,410kg / 11,214kg
飛行速度(最大/巡航)M1.6(高度12,200m)、M0.93(海面高度)
上昇率(海面上)10,515m/min
上昇限度(実用/限界)15,790m
離着陸距離(離陸/着陸)1,737m / 不明 (最大重量時)
航続距離2,863km(増槽使用、空輸時)、戦闘行動半径222km(最大兵装、L−L−L)
エンジンジェネラルエレクトリック社製 J85−GE−21ターボジェット×2基
推力 2,268kg×2(A/B)  機体内燃料搭載量 2,073kg
武装20mmM39AZ機関砲×2(弾数各280)、翼下および胴体下に907kg通常爆弾×2、227kg通常爆弾×2+ロケットポッド×2、増加燃料タンクなど、翼端にサイドワインダーAAM×2または増加燃料タンクなどを搭載可能
乗員数/機体初飛行1名 / 1972年8月11日
備考(各タイプ詳細) F-5A:単座軽量戦闘機。J85−13エンジンを搭載。愛称はFREEDOM FIGHTER
F-5B:A型の複座型。機首の機関砲は除かれたが他の兵装搭載能力はある
RF-5A:A型の偵察型。機首にカメラを搭載し若干の兵装搭載能力を付与
CF-5A:カナデア社製のA型変形。J95−15エンジンを搭載
RF-5B:カナデア社製の偵察型。B型の変形
NF-5A:カナデア社製のA型変形。オランダ空軍向け
SF-5A:CASA社製の機体。スペイン空軍向け。A型に準拠
SRF-5A:CASA社製の偵察型。スペイン空軍向け。RF−5Aに準拠
SF-5B:CASA社製の機体。スペイン空軍向け。B型に準拠
F-5E:J85−21エンジンを2基搭載した発展型制空戦闘機。愛称はTIGER II
RF-5E:E型の偵察型。機関砲以外の兵装搭載能力はある
F-5F:E型の複座型。機関砲を1門減らしたのみで兵装搭載能力はそのまま
F-20:エンジンをF110に換装した発展改良型。原型機のみ製作
LAST UPDATE 2000,12,03