マクダネル・ダグラス F−4ファントムII

F-4 PHANTOM II, McDonnell Douglas

F-4E
イスラエル国防軍空軍(IDF/AF)のF−4E

 西側世界でのベストセラー戦闘機となったF−4ファントムIIは、当初米海軍の全天候型艦上 戦闘機として開発された。しかし、ベトナム戦争で優秀な戦闘機を欲した米国空軍が採用したの を初め西側各国の空軍が採用、全世界で5,000機以上が製造された。
 開発当初には第2次大戦中の爆撃機とほぼ同じサイズの機体を評して「デブッチョのアヒル」 などと言われたがそれまでの航空記録をほとんど塗り替えた機体性能の良さは初飛行から40年 以上たった現在でも第一線級の戦闘機として活躍していることからもうかがえよう。現在の戦闘 機の主流となっている双発大型戦闘機という思想を確立した戦闘機でもある。
 なお、生産は1981年に日本(三菱重工によるライセンス生産)で製造されたものを最後に 終了しており、米軍では老朽化に伴って全機が退役(無人標的機に改修された物を除く)してい るが、世界中の使用国では近代化改修や機体寿命延長などを受けて、いまだ現役である。
 日本の航空自衛隊でも3個飛行隊が現在も当機を使用しているが、これらの機体も1987年 度から機体寿命延長や搭載兵装・アビオニクス近代化の改修が順次進められている。

機体詳細データ(寸法などはF−4Eのもの)
寸法(L×W×H/翼面積)19.2×11.77×5.02m / 49.2m2
機体重量(自重/全備)14,418kg / 28,030kg
飛行速度(最大/巡航)M2以上 / 938km/h
上昇率(海面上)15,100m/min
上昇限度(実用/限界)16,580m / 20,000m以上
離着陸距離(離陸/着陸)1,338m / 1,152m
航続距離3,184km(増槽使用)
エンジンジェネラルエレクトリック社製 J79−GE−17Aターボジェット×2基
推力8,119kg×2(アフターバーナー使用時)。機体内燃料容量7,022リットル
武装20mmM61A1バルカン砲1基(弾数638発)。翼下・胴体下パイロンにAIM−7スパロー×4+AIM−9サイドワインダー×4、爆弾等最大7,250kg、増槽等を選択搭載可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1958年5月27日(原型機XF4H−1)
備考(各タイプ詳細) F4H-1:開発契約時の名称。原型機はXF4H−1と呼ばれる
F4H-1F:最初の生産モデル。後にF−4Aと改称(45機製作)
F-4B:最初の量産モデル(637機製作)
F-4C:米空軍が最初に採用した戦闘攻撃型機(583機製作)
F-4D:米空軍および輸出用モデル(825機製作)
F-4E:多用途戦闘機型。機首にバルカン砲を装備した。主要生産タイプである(1,397機製作)
F-4EJ:日本向けに改良されたE型。三菱重工がライセンス生産した(140機製作)
F-4EJ改:EJ型を近代化・機体寿命延長改修したモデル
F-4F:西ドイツ向けに改良されたE型(175機製作)
F-4FICE:F型の能力向上改良型。F型を順次改修
F-4G:米空軍のワイルドウィーゼル用対地攻撃型
F-4N:米海軍・海兵隊使用の機体。C型に準ずる
F-4S:米海軍・海兵隊使用の機体。E型に準ずる
QF-4N/S:米海軍の旧式化した機体を無人標的機に改修したもの
QF-4E/G:米空軍の旧式化した機体を無人標的機に改修したもの
(他に偵察型のRF−4シリーズがあるが別項で述べることとする)
LAST UPDATE 2003,05,12 (First Up 2000,01,01)