リパブリック F−105サンダーチーフ

F-105 THUNDERCHIEF , Republic

F-105
米ジョージア州空軍第128TFS所属のF−105G

 米空軍のF−84サンダージェットが 果たしていた戦術核攻撃任務を引き継ぐため、リパブリック社の自社開発により開発がスタートした機体。19 52年に同社から米空軍に対して提案書の提出がなされ好意的に受け止められたが、企画段階での搭載エンジン (アリスンJ71)では出力不足だとしてP&W社のJ57に変更して原型機および試験用機体の製造契約が締 結された。
 一時は開発の遅れから調達の一時中止や調達数の削減が実施されたものの、1955年10月に原型1号機が 初飛行を行った。飛行試験の初期段階ではかなり期待を持たせる結果を示したが、機体やエンジンに対する信頼 性が薄く、この信頼性についての疑問視は長く尾を引くこととなった。
 制式採用されたF−105は戦闘攻撃機として使用され、単座型の決定版とも言えるD型が完成するとベトナ ムで対地攻撃、対空戦闘など幅広い活躍をした。また、ベトナムにおける対SAM(地対空ミサイル)陣地攻撃 用ワイルドウィーゼル機として複座型のF/G型も製作され、この危険な任務を良くこなした。しかし、いかに 当機が優秀であっても、連日の激しい戦闘による損耗は避け得ず、単座D型総生産数610機のうち半数以上が 北ベトナム防空網の犠牲となったのである。
 ベトナム戦争を生き残った機体たちは州空軍や空軍予備役へと再配属されたが、これら部隊の装備更新に伴い その姿を消していき、最後のF−105は1984年に退役した。

機体詳細データ(F−105D)
寸法(L×W×H/翼面積)19.61×10.59×5.97m / 35.77m2
機体重量(自重/全備)12,500kg / 24,000kg
飛行速度(最大)M2.1(高空)
上昇率(海面上)10,500m/min
上昇限度(実用)12,600m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離3,800km(空輸時)、1,500km(対地攻撃任務)
エンジンプラット&ホイットニー社製 J75−P−19Wターボジェット×1基
推力 11,100kg(A/B)
武装20mmM61機関砲×1(弾数1,028)、翼下および胴体下に通常爆弾、空対地ミサイル、空対空ミサイル、戦術核爆弾、対レーダーミサイル、ロケット弾ポッドなど最大6,300kg以上の兵装搭載可能
乗員数/機体初飛行1名(単座)、2名(複座) / 1955年10月22日(YF−105A)
備考(各タイプ詳細) YF-105A:J57エンジン搭載の原型機(2機)
F-105B:最初の生産型。単座。(生産前機含み75機)
RF-105B:偵察機型の提案モデル。3機の発注を受けるも計画中止
JF-105B:システム査定試験用機。RF−105Bとして製作された機体を流用
F-105C:複座練習機型の提案モデル。実物大モックアップ段階で計画中止
F-105D:J75エンジン搭載の単座型最終モデル(610機)
RF-105D:D型の偵察機型提案モデル。RF−4Cに破れ計画中止
F-105E:D型の複座練習機型。計画中止に伴い製造中の機体はD型として完成
F-105F:ワイルドウィーゼル任務用の複座攻撃型。(143機)
F-105G:F型を改修したワイルドウィーゼル任務用最終モデル(60機改修)
LAST UPDATE 2001,01,28