神戸製鋼 テ号観測機

陸軍:昭和17年初飛行、不採用のため量産されず

テ号観測機
テ号観測機

 砲兵隊の着弾観測任務に使用するため試作された近距離離着陸(STOL)機。陸軍の用兵側が航空本部を通さずに試作指示を出した機体で、大阪大学の三木鉄夫教授が中心となって設計を進め、機体は神戸製鋼が製作した。
 全体の設計を見るとドイツのフィーゼラー・シュトルヒの影響を受けた高翼機であるが、細かい設計の随所に新機軸も盛り込まれており、主翼は後方に折りたためるようになっていた。
 しかし試作1号機が試験中に墜落してしまったことや、同様の観測任務に使用できるカ号観測機キ76の開発が順調に進んでいたことなどから不採用となり、当機の計画は中止されてしまった。
 なお当機の「テ」号という名称はプロジェクトの中心だった三木氏の名前(鉄夫)から取ったものであるとか固定翼を示す記号であるとか、神戸製鋼を示す略称であるとか諸説がある。

機体詳細データ(テ号観測機)
全長 9.50m全高 3.00m
全幅13.00m翼面積20.00m2
自重不明最大重量1,130kg
最高速度180km/h上昇限度不明
航続距離不明プロペラ木製固定ピッチ2翅
発動機アルグスAs10空冷倒立V型8気筒 公称240馬力×1基
乗員数 2名総生産機数 1機
武装武装なし(計画では7.7mm旋回機銃×1)
主要タイプ テ号観測機:高翼配置短翼機。原型のみ生産