昭和 零式輸送機

海軍:昭和14年〜18年

名機ダグラスDC−3のコピー輸送機

零式輸送機
零式輸送機

 海軍では輸送任務に大型飛行艇を使用していたが、日華事変の勃発により海軍航空部隊の 活動範囲が大陸奥地へ広がると、人員や物資の輸送に長距離陸上輸送機が必要となってきた。 そこで、海軍は当時もっとも汎用性の高かった ダグラスDC−3輸送機を 海軍仕様に改造し生産することにし、この機体が零式輸送機として採用された。
 製造は昭和飛行機と中島飛行機が行い、全部で487機を製造。太平洋戦争末期まで海軍の 主力輸送機として活躍したのである。また、航空機用発動機などの大型貨物を輸送するため、 機内の座席を撤去し、貨物室床の補強、貨物用クレーンの設置を行った機体も製作され、零式 荷物輸送機の呼称で使用された。
 なお、製造に携わった昭和飛行機は戦時中、この零式輸送機だけを製造した会社である。

機体詳細データ(零式輸送機二二型[L2D3])
全長19.72m全高 7.46m
全幅28.95m翼面積91.60m2
自重7,706kg最大重量12,500kg
最高速度395km/h(高度5,520m)上昇限度7,280m
航続距離3,310〜5,000kmプロペラ定速3翅
発動機三菱「金星」五一型空冷複列星形14気筒 公称1,200馬力×2基
乗員数 5名総生産機数 487機
武装武装なし:乗客21名を搭載可能
主要タイプ D一号(L2D1):米国から部品単位で輸入された機体。DC3輸送機
一一型(L2D2):「金星」四三型(公称900hp)発動機搭載の国産型。D二号
二二型(L2D3):「金星」五〇型(公称1,200hp)系発動機搭載。各部改設計
二二甲型(L2D3a):二二型に防御用として側方および上方旋回銃を搭載した機体
仮称二三型(L2D4):「金星」六二型(公称1,350hp)発動機搭載。性能向上型
仮称三二型:二二型を全木製化した機体。計画のみ、略符号未定
仮称三三型(L2D5):仮称二三型を全木製化した機体。完成に至らず
荷物輸送機一一型(L2D2-1):大型貨物輸送用。一一型ベースの機体
荷物輸送機二二型(L2D3-1):大型貨物輸送用。二二型ベースの機体
荷物輸送機二二甲型(L2D3-1a):大型貨物輸送用。二二甲型ベースの機体
仮称荷物輸送機二三型(L2D4-1):大型貨物輸送用。仮称二三型ベースの機体