三菱 九九式襲撃機(キ51)

陸軍:昭和14年初飛行、同年仮制式採用、昭和19年生産終了

九九式襲撃機
大陸戦線での九九式襲撃機

 日本陸軍は日華事変初期の戦訓や欧州諸国の趨勢などを勘案して、昭和13年に敵飛行場を襲撃するた めの対地攻撃機の試作を三菱に指示した。
 対地攻撃を主任務とするため、超低空攻撃や降下爆撃などに適した軽快な運動性を持つ低翼単葉機とし て開発されたのがこのキ51である。三菱ではこれまで生産した 九七司偵九七軽爆の経験を盛り込んだ高性能機を試作し、 審査の結果九九式襲撃機として昭和14年末に制式採用されている。
 日華事変末期から戦線に投入され数々の戦果を挙げたが、敵戦闘機からの攻撃に弱かったため太平洋戦 争中期以降は損害が大きくなり、戦争末期には大半が特攻機として使用され、終戦直前の8月13〜14日 には満州に侵入したソビエト軍に対して攻撃を敢行するなど、太平洋戦争全期を通して第一線で活躍している。
 なお、後にエンジンを三菱ハ112−II(公称1,350馬力)に変更し、引き込み脚に改設計された 戦術偵察機キ71も試作(製作は立川飛行機)されたが、実用化には至っていない。
 量産は主に三菱航空機で行われたが、陸軍の熱田兵器製造所や立川航空工廠でも生産が行われており、 それらを含めると総生産機数は二千機に達したと言われている。

機体詳細データ(九九式襲撃機[キ51]:後期型)
全長 9.20m全高 2.73m
全幅12.10m翼面積24.02m2
自重1,870kg最大重量2,900kg
最高速度425km/h(高度3,000m)上昇限度8,300m
航続距離1,060kmプロペラハミルトン油圧式定速3翅
発動機中島九九式(ハ26−II)空冷複列星形14気筒 公称950馬力×1基
乗員数 2名総生産機数1,472機(三菱での量産型製造数)
武装7.7ミリ機銃×1(後方旋回)、13ミリ機銃×2(前方固定)、250キロ爆弾×1
主要タイプ 九九式襲撃機(キ51):派生・改良型は無いが、小改修により初期と最終生産型で若干相違あり
キ71:当機をベースに出力強化・引き込み脚とした偵察機型。試作のみ