川西 二式輸送飛行艇「晴空」

海軍:昭和18年〜19年

桁違いの搭載量を誇る大型輸送飛行艇

晴空
二式輸送飛行艇「晴空」三二型

 日本海軍が誇る大型4発飛行艇である二式飛行艇を 改造して開発された輸送飛行艇。計画段階では仮称二式輸送飛行艇と名付けられていたが、昭和18年の漢字名 による名称採用に伴い仮称晴空三二型と名称が改められている。
 胴体内に上下2段に分かれた旅客室・貨物室を設け、従前の 九七式輸送飛行艇に比べて段違いの搭載量を誇るが、 座席はVIP用のソファー席(最大29座席)と一般人員輸送用のベンチ席(最大64座席)を5室に区切った 機内に配置することが可能で、その組み合わせにより搭載人員数は変化する(後期生産型では上部機内室の区切り は無くなり全部で3室となった)。
 しかし、試作機が完成した昭和18年末には日本軍は南方方面の制空権を失いつつあり、本土と南方方面の 間を結ぶ補給線として当機を利用する計画実行は難しくなっていたため、目立った活躍はできなかった。

機体詳細データ(二式輸送飛行艇「晴空」三二型[H8K2−L])
全長28.12m全高 9.15m
全幅37.98m翼面積160.00m2
自重15,233kg最大重量26,683kg
最高速度420km/h(高度4,000m)上昇限度8,780m
航続距離3,700〜4,440kmプロペラ定速4翅
発動機三菱「火星」二二型空冷複列星形14気筒 公称1,680馬力×4基
乗員数9名(操縦員等)+乗客総生産機数36機
武装13ミリ機銃×1、20ミリ機関砲×1、乗客29〜64名搭載可能
主要タイプ 三二型(H8K2-L):生産型。二式飛行艇一二型ベース
仮称三三型(H8K4-L):仮称二式飛行艇二三型ベース。「火星」二五乙型搭載。計画のみ