立川 ロ式B型試作高々度研究機

陸軍:昭和18年初飛行、研究機のため量産されず

ロ式B型
ロ式B型試作高々度研究機

 陸軍が長距離研究機キ77、高速度研究機キ78と共に、高々度飛行の研究を目的とするため帝大航空研究所へ開発を要請、その結果完成したのがこの機体ロ式B型研究機である。
 当時成層圏飛行は学術的研究の対象としてはもちろん、軍事的に大きな意義を持っていたため他の研究機とよりも厳重な秘密保持が行われ、通常極秘扱いであるキ番号も付けられず、さらに機密度の高い特秘扱いとされた。
 名称にロ式とあるとおり、この機体の元になった原型はロッキード社製輸送機で、当時立川飛行機にてロ式輸送機の名称で国産化されていた。気密室を仕込んだため胴体は別物となったが、主翼や尾翼、エンジンナセルなどはロッキード輸送機のものがそのまま使用されている。
 昭和17年7月には試作機の機体が完成したが、与圧室の試験が難航し初飛行は昭和18年6月と遅れている。また試作1号機の実験データを元にした試作2号機は昭和19年に完成、さらに飛行実験を繰り返したが実験目的であった高度一万千メートルを常用高度とする飛行時の機内与圧に成功しなかった。
 しかしこの機体で得られたデータはキ74試作遠距離偵察爆撃機など他の高々度飛行機の開発に有効な情報を与えたのである。

機体詳細データ(ロ式B型試作高々度研究機)
全長11.76m全高 3.46m
全幅19.96m翼面積51.20m2
自重5,157kg最大重量6,740kg
最高速度475km/h(高度5,800m)上昇限度10,000m
航続時間5.6時間プロペラハミルトン定速3翅
発動機三菱ハ102特空冷複列星形14気筒 公称1,055馬力×2基
乗員数 6名(操縦2、作業員4)総生産機数 2機
武装武装なし
主要タイプ ロ式B型:高々度飛行研究機、気密操縦室を装備。一号機の常用高度は8,000m、二号機は11,000mを想定