中島 陸上攻撃機「連山」

海軍:昭和19年〜20年

戦局悪化により量産されなかった大型4発機

連山
陸上攻撃機「連山」

 昭和18年海軍は敵の戦闘機の追撃を振り切ることの出来る大型高速爆撃機の試作を決定し、すでに4発機 「深山」の製作経験を持つ中島飛行機に試作を命じた。 中島では総力を挙げ、空襲の激化で生産が進まない状況にもかかわらず昭和19年10月には試作1号機を完成さ せたが、完成した機体はこの時期に製作された他の試作機と同様に排気タービン付きエンジンの故障に悩まされた。 機体自体は各国の4発重爆撃機に比べコンパクトにまとまっているが、そのため爆弾搭載量はそれほど大きくない。 また機体各部に装備された動力銃座は捕獲したB−17爆撃機の ものを参考にしたと伝えられている。
 昭和20年6月までに試作機4機が完成したが戦局の悪化により生産は中止されている。戦局の状況や日本の工 業力から見ても非常に無理のある機体であり、他にも急務である開発が有るにもかかわらず色々な機体開発に手を 伸ばす軍部の考え方は間違っていたと言えるであろう。
 本機は当時の連合国爆撃機とスペックを比較しても何等遜色の無い性能であったが、終戦後に当機を捕獲した米 軍もテストのため飛行させるのに苦労しており、いかに日本の工作精度が低下していたかが判る。ようやく飛行テ ストにこぎ着けた捕獲機(4号機だった)だが、朝鮮戦争勃発により1度の飛行のみでテストは中止され、スクラ ップにされてしまっている。

機体詳細データ(陸上攻撃機「連山」[G8N1])
全長22.93m全高 7.20m
全幅32.54m翼面積112.00m2
自重17,400kg最大重量32,150kg
最高速度593km/h(高度8,000m)上昇限度10,200m
航続距離3,950〜7,470kmプロペラVDM定速4翅
発動機中島「誉」二四ル型空冷複列星形18気筒 公称1,850馬力×4基
乗員数 7名総生産機数 4機
武装13ミリ機銃×4(機首2・胴体左右各1)、20ミリ機関砲×6(上部・下部・尾部各2)、
爆弾最大4,000kg
主要タイプ 陸上攻撃機「連山」(G8N1):十八試陸上攻撃機。戦局悪化により4号機で生産中止