愛知 特殊攻撃機「晴嵐」

海軍:昭和18年〜20年

海底空母専用搭載攻撃機

晴嵐
特殊攻撃機「晴嵐」

 太平洋戦争開戦直後に日本海軍は「地球上のいかなる地点へも往復可能」な大型航空機搭載潜水艦の 建造に着手した。これが大戦末期に完成した 「イ−400(潜特)型」潜水艦である。
 この大型潜水艦により敵根拠地へ接近し、カタパルトにより出撃、奇襲攻撃を行うための専用機体 として当初は艦上爆撃機「彗星」の改造型搭載が 予定されていたが新機種開発のほうが有利であるとの結論から海軍は愛知航空機に対して17試特殊攻撃機と しての開発を指示した。これにより昭和18年11月に完成したのが、この特殊攻撃機「晴嵐」である。
 潜水艦への搭載のため特殊な組立機構を採用し、イ−400型潜水艦に3機の搭載が可能なサイズの機体 が完成した。また、フロートは緊急時には投棄することが出来るようになっていた(最近ではフロート 投棄は出来ない機構となっていたとする説も出てきている)。また、フロートを取り外し、通常の引き込み 脚を装備した陸上機型「南山」も(性能試験用や訓練用として)同時に開発された。
 第一潜水隊は昭和19年末に当機を受領し、猛訓練を実施。イ−400、401号によるウルシー奇襲攻撃 を目論んだが攻撃へ向かう途中に終戦を迎え、当機も実戦参加の場を永遠に失ってしまったのである。

機体詳細データ(特殊攻撃機「晴嵐」[M6A1])
全長10.64m全高 4.58m
全幅12.26m翼面積27.00m2
自重3,326kg最大重量4,250kg
最高速度474km/h(高度5,200m)上昇限度9,000m
航続距離1,200〜2,000kmプロペラハミルトン定速3翅
発動機愛知「熱田」三二型液冷倒立V型12気筒 公称1,340馬力×1基
乗員数 2名総生産機数 28機(「南山」1機を含む)
武装7.7ミリ機銃×1、航空魚雷×1または800キロ爆弾×1等
主要タイプ 晴嵐(M6A1):潜水艦搭載の水上攻撃機。生産型
南山(M6A1-K):陸上用降着装置(引き込み脚)を装備した機体。別名晴嵐改