川崎 九九式双発軽爆撃機(キ48)

陸軍:昭和14年初飛行、昭和15年仮制式採用、昭和19年生産終了

キ48
九九式双発軽爆撃機二型

 九三式双発軽爆撃機の後継機として、昭和1 2年末に陸軍が出した高性能双発軽爆撃機開発要求により川崎が開発した機体。昭和14年に初飛行した原 型機は陸軍の審査でも良好な成績を出し、翌年九九式双発軽爆撃機として採用された。
 優れた設計の主翼形状、川崎機の特徴である楕円テーパー尾翼や、新機軸である二段引き込み式弾倉扉など を持った機体に信頼性の高いハ25発動機を装備した当機は、中国戦線では敵戦闘機の追撃をも振り切る高速 力で数々の爆撃任務をこなしたが、太平洋戦争が始まる頃には、連合軍戦闘機の追撃を振り切るには不十分な 速度となってきた。そこで装甲を附加し自動漏り止め燃料タンクを搭載した二型が開発され、昭和17年に採 用されている(それに伴い、従前の機体を一型と呼称するようになった)。
 しかし連合軍戦闘機の進化には対応できず、爆弾搭載量の少なさもあって昭和19年には旧式であると陸 軍からも宣言されてしまい、第一線で使用されなくなった後は多数の機体が特攻機として戦場に散っていった。
 当機をベースに武装・防御装甲を強化したキ81試作軽爆指揮官機や、単座特殊攻撃機キ174なども案と して出されたが、どちらも机上のもので終わっている。

機体詳細データ(九九式双発軽爆撃機二型乙[キ48-II乙])
全長12.88m全高 3.80m
全幅17.47m翼面積40.00m2
自重4,550kg最大重量6,750kg
最高速度505km/h(高度5,600m)上昇限度10,100m
航続距離2,400kmプロペラハミルトン油圧式定速3翅
発動機中島二式(ハ115)空冷複列星形14気筒 公称1,100馬力×2基
乗員数 4名総生産機数1,977機
武装7.92ミリ機銃×4(前方旋回・後方下部各1、後方上部2)、500kg爆弾×1
主要タイプ キ48:中島「九九式」(ハ25:公称950hp)発動機搭載。原型および生産前機
一型甲(キ48-I甲):初期生産型。7.7mm機銃×3、爆弾400kg
一型乙(キ48-I乙):一型後期生産型。一型甲の装備品変更、細部設計修正をおこなった機体
二型(キ48-II):中島「二式」発動機搭載の性能向上型原型
二型甲(キ48-II甲):爆弾搭載量を800kgに増加させた二型初期生産型
二型乙(キ48-II乙):主翼下に急降下用制動ブレーキを装備した機体
二型丙(キ48-II丙):機体は二型乙に準ずるが12.7mm機銃×1、7.92mm機銃×3に変更したモデル
キ81:武装と防御装甲強化型の提案。計画中止のため製作されず
キ174:単座特殊攻撃機型案。計画未着手(担当は立川飛行機を予定)