日飛 13試小型水陸両用輸送機

海軍:昭和13年〜17年

新参者が取り組んだ機体

写真なし

 海軍は水陸両用機(水上用の飛行艇に陸上にも離発着できるような降着装置を組み込んだ機体)の 研究のため昭和11年にアメリカからフェアチャイルド社製A−942−B水陸両用飛行艇を1機輸 入した。この機体は高翼配置の飛行艇体と機体上部に突出したエンジンナセルに装着された発動機が 目立つ機体で、海軍ではフェアチャイルド両用機の呼称で試験飛行に従事した。
 中国大陸での戦線が拡大するに従って、大河川や湖沼への離着水、または通常の滑走路にも離着陸 できる輸送機の需要が高まってきたため、昭和13年になって海軍はフェアチャイルド両用機の実績 を元にした小型水陸両用輸送機の開発を日本飛行機に指示したのである。会社設立後まもない(設立 は昭和9年)日本飛行機では、前年に受けた12試水上初歩練習機(不採用)に続いて2機目の自社 設計機であった。
 機体はフェアチャイルド両用機をモデルにした、パラソル式高翼・双発の飛行艇型式として設計が 開始されたが、会社自体の経験不足と他機種の増産(特に日本飛行機では 九三式中間練習機の生産を請け負って いた)のため原型機完成は遅れ、昭和17年になってようやく完成した。
 原型機による試験飛行ではほぼ要求どおりの性能を示したが、離水性能の悪さなどが指摘され、戦 局の悪化もあって不採用となってしまっている。

機体詳細データ(13試小型水陸両用輸送機[L7P])
全長14.00m全高 4.70m
全幅19.60m翼面積不明
自重3,705kg最大重量5,899kg
最高速度332km/h上昇限度不明
航続時間6.0hプロペラ可変ピッチ3翅
発動機中島「寿」四一型空冷星形9気筒 公称610馬力×2基
乗員数乗員3名+乗客8名総生産機数 2機
武装武装なし
主要タイプ 13試小型輸送機(L7P):水陸両用輸送機。原型のみ製作、採用されず