中島 特殊攻撃機「橘花」

海軍:昭和20年

ジェットエンジン搭載の特攻機

橘花
特殊攻撃機「橘花」試作機

 大戦中に日本軍が唯一完成させたジェット機である橘花の開発目的は、他国のジェット機開発が強力な迎撃 戦闘機を目指して行われたのとは異なり、質の悪い燃料でも飛行できる特攻機としての使用が前提であり、ま さに悲劇の機体と言えよう。
 ジェットエンジンについて独自に研究を進めてきた空技廠は、昭和19年(1944年)にドイツから潜水艦で運ぶ ことに成功したメッサーシュミットMe262ジェット 戦闘爆撃機の技術資料をもとに中島飛行機に特殊攻撃機「橘花」の開発を指示した。
 昭和20年4月にはドイツから入手した資料をもとにBMW003ジェットエンジンのコピーであるネ−20ジェット エンジンを完成させ「橘花」に装備するエンジン問題も一応解決し、開発は急ピッチで進められた。
 「橘花」は本土に接近してくる連合軍の艦船を陸上基地から迎撃する特殊攻撃機として、最優先で開発が進められ 6月には試作1号機が完成、8月7日に初飛行に成功したが1週間後には終戦を迎えてしまった。

機体詳細データ(特殊攻撃機「橘花」)
全長 9.25m全高 3.05m
全幅10.00m翼面積13.21m2
自重2,300kg最大重量3,550kg
最高速度677km/h(高度6,000m)上昇限度10,700m
航続距離584〜889kmプロペラなし(ジェット推進)
発動機ネ−20軸流式ターボジェット 静止推力475kg×2基
乗員数 1名総生産機数 1機
武装250キロ爆弾×2または500〜800キロ爆弾×1
主要タイプ 橘花:略符号無し。特攻用機、搭載爆弾は胴体内へ半埋め込み式となる