三菱 キ97試作輸送機

陸軍:計画中止のため完成せず

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 陸軍では九七式重爆撃機の優秀性に目を付け、 これを改造した一〇〇式輸送機を製作、制式採 用しており、落下傘部隊や貨物人員輸送に使用し好成績を挙げていた。
 この例にならい三菱では四式重爆撃機「飛龍」の 輸送機型開発を自主的に行い、その案の陸軍への提示を行ったところ陸軍側も興味を示し、キ97の試作記号 を与え、昭和18年に試作指示を出すことになったのである。
 スピード重視の重爆がベースとなっているため胴体容量は少なく、乗客定員20名程度の中型輸送機として 設計が開始された当機だったが、戦況の悪化に従って決戦機種優先製造へ開発方針が移行し、陸軍が求める輸 送機が小型・中型機から大型機へと変わっていったこともあって、設計が8割方進んだところで計画は中止さ れてしまった。

機体詳細データ(キ97試作輸送機[キ97]:計画値)
全長20.00m全高 6.72m
全幅23.00m翼面積67.50m2
自重8,450kg最大重量13,000kg
最高速度546km/h(高度5,400m)上昇限度10,000m
航続距離2,580〜3,105kmプロペラVDM定速4翅
発動機三菱「四式」(ハ104)空冷複列星形18気筒 公称1,870馬力×2基
乗員数乗員4名+乗客21名総生産機数実機完成せず
武装武装なし
主要タイプ キ97:重爆ベースの中型輸送機。設計段階で計画中止