国際 四式基本練習機(キ86)
九州 二式陸上初歩練習機「紅葉」(K9W)

海軍:昭和16年初飛行、昭和18年制式採用、昭和18年生産終了
陸軍:昭和18年初飛行、昭和19年制式採用、昭和20年生産終了


四式基本練習機
陸軍所属の四式基本練習機

 昭和13年にドイツから実験機として輸入した ビュッカー「ユングマン」練習機が 初歩練習機としての飛行特性に優れており、量産性も良好と判断されたため、海軍では14試陸上基本練習 機(K9W)として、また、陸軍でもキ86として相次いで国産化試作を行った。
 国産化にいち早く着手したのは海軍で、昭和15年6月に渡辺鉄工所へ試作指示を行い、翌年8月に試作1号機 が完成、制式採用よりも前の昭和17年から生産が開始された。陸軍では昭和17年3月に日本国際航空に対して 試作指示を行い、翌18年7月に試作1号機が完成、順次生産型の製作が行われている。陸海軍とも戦時中という 状況下であったため、制式採用よりも早くから生産型の製作が行われており、制式採用は遅くなっている(特に海 軍は生産終了直前に制式採用されている)。
 発動機は陸海軍とも国産のハ11−11型(陸軍名称ハ47、海軍名称GK4A)に変更してあったが、 元のユングマンに搭載されていたヒルトHM504Aに比べ出力が安定せず信頼性も低かった。しかし取り 扱いが簡単で製造も容易、維持費も安い機体ということで歓迎はされている。なお、陸軍名称である「基本練習機」 は当機で初めて使用されたもので、初歩練習機と中間練習機を統合し、飛行の基本を習得するための機体という 位置づけであった。
 ちなみに陸海軍別々に生産されているが、陸軍の方が生産数は1,030機と多く、海軍では277機となって いる。

機体詳細データ(四式基本練習機[キ86])
全長 6.61m全高 2.65m
全幅 7.34m翼面積14.20m2
自重 401kg最大重量 630kg
最高速度180km/h上昇限度3,880m
航続距離 600kmプロペラ固定ピッチ定速式2翅
発動機日立(瓦斯電)「ハ47」空冷倒立4気筒 公称105馬力×1基
(同発動機の海軍名称は「初風」一一型、統一呼称は「ハ11」11型)
乗員数 2名総生産機数1,307機(陸海軍計)
武装武装なし
主要タイプ 四式基本練習機(キ86):陸軍の制式呼称。日本国際航空で生産
キ86II:陸軍の全木製改良型の名称。予定呼称は四式基本練習機乙型。少数試作のみで終戦
二式陸上初歩練習機(K9W1):海軍の制式呼称。渡辺鉄工所で生産。漢字名称は「紅葉」一一型