立川 キ70試作司令部偵察機

陸軍:昭和18年初飛行、開発中止のため量産されず

キ70
キ70試作司令部偵察機試作機

 陸軍は昭和14年に立川飛行機へ対して 一〇〇式司令部偵察機の後継機としてキ70試作 司令部偵察機の試作を指示、一〇〇式司令部偵察機よりもさらに高速高性能な司令部偵察機を得ようとした。
 しかし一〇〇式司令部偵察機の高性能に気をよくした陸軍は、キ70試作司令部偵察機の試作に対し途中で爆 撃機能の追加や防弾装備の強化などの追加要求を行い、この要求により当機は速度重視であった司令部偵察機か らどっちつかずの中途半端な機体へ変貌していったのである。他の試作機にも見られるように、日本軍では1つ の機体に汎用性を持たせようとして失敗することが多かった。
 このキ70も例外ではなく追加要求を満たすために重量が増加してしまい、最初に要求されていた最高速度や 運動性能を得られず、また一〇〇式司令部偵察機三型が完成したことで高速を発揮する機体が得られたため、近 い将来完成する見込みの立たなかったキ70の開発は中止されてしまった。

機体詳細データ(キ70試作司令部偵察機[キ70]:性能は要求値)
全長14.50m全高 3.46m
全幅17.80m翼面積43.00m2
自重5,895kg最大重量9,855kg
最高速度674km/h(高度5,400m)上昇限度11,000m
航続距離3,000km以上プロペラVDM定速4翅
発動機三菱四式(ハ104M)空冷複列星形18気筒 公称1,810馬力×2基
乗員数2〜3名総生産機数2機(3機説もある)
武装7.92ミリ機銃×1(後方旋回)、12.7ミリ機銃×1(尾部遠隔)、爆弾搭載可能であること
主要タイプ キ70:派生・改良型は無し。試作のみ