川崎 キ45試作双発複座戦闘機

陸軍:昭和14年初飛行、不採用のため量産されず

キ45
キ45試作双発複座戦闘機1号機

 1930年代後半、欧米各国では双発多座戦闘機の開発試作が流行した。これは爆撃機の大型化 長距離化によるもので、迎撃任務にしても長距離掩護任務ににしても単発機より双発重戦闘機の 方が有利であるとの考え方に基づいたものである(発動機の信頼性が低ければ複数あった方が有利 だし、燃料搭載量を増やすには機体を大型するのが一番手っ取り早いのだが、結局機体を双発化す ることのメリットは小さかったことは後年出現した長距離掩護機である リパブリックP47ノースアメリカンP51が 単発機であることを見れば判る)。
 その流れに乗り遅れまいとした日本陸軍も双発重戦闘機の試作に乗り出すことにし、川崎に命じて 昭和12年3月にキ38を試作させたが、この機体は実物大モックアップ審査の段階でキャンセルさ れ、同年末に改めてキ45の試作が発注された。
 昭和14年1月に試作1号機が完成したが、搭載エンジン「ハ20乙」の不調や機体設計の未熟さ から性能は低く、以後も機体設計や搭載エンジンなどを変更した追加試作機を製造し、広範囲にわた る改修を行ったが、審査の結果所要の性能を満たすことができず不採用となってしまった。
 一度は不採用となってしまった当機だが、さらなる改良を加え最終的には 二式複座戦闘機「屠龍」として制式採用 されている。

機体詳細データ(キ45試作双発複座戦闘機[キ45I](性能向上型追加試作機))
全長10.26m全高 3.57m
全幅14.50m翼面積29.00m2
自重3,150kg最大重量4,400kg
最高速度520km/h(高度3,500m)上昇限度不明
航続距離不明プロペラ可変ピッチ3翅
発動機中島九九式(ハ25)空冷複列星形14気筒 公称1,000馬力×2基
乗員数 2名総生産機数 11機
武装7.7ミリ機銃×3(前方固定2、後方旋回1)、20ミリ機関砲×1(前方固定)
主要タイプ キ45:ハ20乙発動機搭載の原型機
キ45I:ハ25発動機搭載の性能向上型原型試作機。武装は原型両タイプとも同じ