川崎 九三式単発軽爆撃機(キ3)

陸軍:昭和8年初飛行、同年仮制式採用、昭和12年(?)生産終了

キ3
九三式単軽爆撃機(車輪カバーの付いた初期生産型)

 昭和7年、川崎に対して試作指示が出された単発軽爆撃機。この時期に製作された他の川崎機同様に フォークト博士が設計指導を行っている。フォークトが設計した高速連絡機KDA−6をベースに して設計された単発複葉複座のKDA−7原型機は昭和8年に完成、審査の結果 キ2(九三式双発軽爆撃機)と同時制式採用 となり、九三式軽爆撃機の名称が付けられた。キ2と区別するため『単発』もしくは『単』の文字が名 称に入るのが通常の呼称方式であった。
 爆弾は通常搭載で300kg、増加搭載で500kgまでを搭載可能だったが、胴体下と翼下に吊す 場合主翼強度に不安があったため生産型は張線による補強が追加されている。川崎での製造は昭和10 年3月に200機で終了し、引き続き石川島飛行機(後の立川飛行機)で生産が継続されている。
 同社が製作した八八式軽爆の後継として 部隊配備され、その優れた機動性を発揮して日華事変初期には大陸戦線において戦術爆撃任務や偵察任 務などに従事したのだが、川崎で国産化したBMW発動機にトラブルが多発したため稼働率は低く、操 縦士達の評判は芳しくなかったようだ。
 配備初期には、同じ年に採用された九三式双発軽爆撃機と の混成編隊(九三双軽を長機として、九三単軽2機が列機となる3機編隊)を組んで行動していた。

機体詳細データ(九三式単発軽爆撃機[キ3])
全長10.0m全高 3.0m
全幅13.0m翼面積38.0m2
自重1,650kg最大重量3,100kg
最高速度260km/h上昇限度7,000m
航続距離不明プロペラ木製固定ピッチ2翅
発動機川崎「ベ」式七〇〇馬力(BMW9-II) 水冷V型12気筒 公称755馬力×1基
乗員数 2名総生産機数 243機
武装7.7ミリ機銃×2〜3(前方固定1、後方旋回1〜2)、爆弾最大500kg搭載
主要タイプ キ3:原型機および生産前機の呼称。社内呼称はKDA-7
九三単軽:生産型の呼称。ごく初期の生産型には車輪カバー有り