三菱 キ18試作戦闘機

陸軍:昭和10年初飛行、不採用のため量産されず

キ18
キ18試作戦闘機

 海軍が採用した九六式艦上戦闘機(当時 まだ審査中だったため九試単座戦闘機と呼ばれていた)が画期的な高性能を示していたため、陸軍では 海軍の了承を得たうえで製造元である三菱に対して九六艦戦の陸軍向け改良型試作を指示した。これは 海軍が一足早く単葉全金属製戦闘機を実用化したことへの焦りもあってのことであると考えられる。
 三菱では九試単座戦闘機に陸軍が指示した中島製「寿」エンジンを搭載し、兵装や操縦室レイアウト を陸軍式に改めた機体を製作、昭和11年初頭から飛行審査が開始され、この試作機は当時陸軍最新鋭 の九五式戦闘機よりも高い最高速度と上昇性 能を示した。
 しかし、航空本部や技術研究部ではエンジンの信頼性不足などをあげ採用を渋り、結局不採用となって しまった。以前行われた機上作業練習機(キ7) と同様に陸軍のメンツに潰されてしまった悲運の機体と言えよう。
 余談ではあるが、陸軍のメンツのため無駄働きをさせられた三菱側の落胆は大きく、以降の競争試作に おいて三菱ではやや投げやり的な対応が行われることになってしまっている (キ33の項を参照のこと)。

機体詳細データ(キ18試作戦闘機[キ18])
全長 7.65m全高 3.15m
全幅11.00m翼面積17.80m2
自重1,110kg最大重量1,422kg
最高速度444km/h上昇限度不明
航続距離不明プロペラ固定ピッチ2翅
発動機中島「寿」五型空冷星形9気筒 公称600馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 1機
武装7.7ミリ機銃×2(前方固定)
主要タイプ キ18:九六艦戦ベースの単座戦闘機。試作のみで採用無し