中島 キ11試作戦闘機

陸軍:昭和10年初飛行、不採用のため量産されず

キ11
キ11試作戦闘機(4号機)

 昭和9年(1934年)に陸軍が出した九二式戦闘機後継機開発の試作支持を受けた中島飛行機が 試作開発した機体。
 当時列強各国の戦闘機開発は複葉機から全金属製単葉機へと移行しつつあり、中島ではボーイング 社のP−26ピーシューターに 範を取った機体を開発、社内名称をPAと名付けられた当機は画期的 な低翼単葉機(ただし片持ち主翼の強度問題から主翼を繋ぐ張り線が付けられていた)で時代の最 先端を行くものであったが、陸軍では格闘戦を重視し旋回性能が高い機体を求めていたので、審査の結果 川崎が開発したキ10が九五式戦闘機と して採用され当機は試作のみに終わった。運動性能は複葉機であるキ10の方に軍配が挙がったものの最 高速度は当機の方が優れていたのだが、陸軍では扱いなれた複葉機を選択して革新的な当機は不採用と なった。
 製作された機体のうち3機は次期開発機のための研究用として使用され(この 研究は九七式戦闘機開発に大いに役だっ た)、4号機は朝日新聞に売却され高速連絡機として使用されている。

機体詳細データ(キ11試作戦闘機[PA])
全長 7.50m全高 3.37m
全幅10.80m翼面積18.00m2
自重1,400kg最大重量1,700kg
最高速度430km/h上昇限度不明
航続距離不明プロペラ固定ピッチ2翅
発動機中島「寿」三型空冷星形9気筒 公称550馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 4機
武装7.7ミリ機銃×2(前方固定)
主要タイプ キ11:単座単葉戦闘機。試作のみで採用されず