立川 キ106試作戦闘機
中島 キ113試作戦闘機
満飛 キ116試作戦闘機

陸軍:(キ106)昭和19年初飛行、終戦のため量産されず
   (キ113)終戦のため初飛行・量産は行われず
   (キ116)昭和20年初飛行、終戦のため量産されず


キ106
終戦後米軍に接収されテスト中のキ106試作戦闘機

 昭和19年10月、陸軍は実戦に投入するのに時間がかかりそうな試作機開発を中止して、すぐに戦力として使用できる機体を重点的に生産する方針を固めた。そこで近距離戦闘機としてはキ84(四式戦闘機「疾風」)が重点生産機種として選定された。
 それに先だって、将来ジュラルミンなどの機体製造材料が不足することが考えられたため、昭和18年に代用材料を使用した四式戦闘機「疾風」開発が計画されており、全木製のキ106、鋼製化を目指したキ113が計画され、生産が追いつかなかった中島「誉」エンジンを三菱「ハ112−II」に変更した戦時急造型であるキ116も計画された。
 このうちキ106は立川飛行機に対して試作指示が出され、終戦までに少数機が製造されたが木製化することで生じる重量増加はいかんともしがたく、重量軽減の研究を行っているうちに機種整理のため試作中止となった。
 中島飛行機が取り組んだキ113も同様に重量過多による運動性能低下のため成功作とは言い難く、エンジン台座の材料である特殊鋼の入手難もあって製作が中断しているうちに終戦となった。
 満州飛行機が開発に取り組んだキ116は、同じエンジンを搭載して活躍した五式戦闘機を見る限りは、それなりの性能を示したであろうと想像できるが、試作1号機が完成した直後に終戦となり、これも計画倒れに終わっている。

機体詳細データ(キ106試作戦闘機[キ106]:立川飛行機)
全長 9.95m全高 3.59m
全幅11.24m翼面積21.00m2
自重2,948kg最大重量3,900kg
最高速度620km/h(高度6,400m)上昇限度11,000m
航続距離400km+1.5hプロペラ定速4翅
発動機中島四式(ハ45)空冷複列星形18気筒 公称1,650馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 8機(10機程度)
武装12.7ミリ機銃×2、20ミリ機関砲×2、250キロ爆弾×2
主要タイプ キ106:機体構造の大半を木製化した機体。少数機のみ生産
機体詳細データ(キ113試作戦闘機[キ113]:中島飛行機)
全長 9.92m全高 3.39m
全幅11.24m翼面積21.00m2
自重2,880kg最大重量3,950kg
最高速度620km/h(高度6,500m)上昇限度10,300m
航続距離1,000〜1,600kmプロペラ定速4翅
発動機中島四式(ハ45)空冷複列星形18気筒 公称1,650馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 なし
武装12.7ミリ機銃×2、20ミリ機関砲×2
主要タイプ キ113:内部主要構造を鋼製、カウル・主脚カバーをブリキ製とした機体
機体詳細データ(キ116試作戦闘機[キ116]:満州飛行機)
全長 9.92m全高 3.38m
全幅11.24m翼面積21.00m2
自重2,200〜2,300kg最大重量不明
最高速度不明上昇限度10,000m+
航続距離不明プロペラ定速3翅
発動機三菱四式(ハ112−II)空冷複列星形14気筒 公称1,350馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 1機
武装12.7ミリ機銃×2、20ミリ機関砲×2
主要タイプ キ116:三菱「ハ112-II」発動機を搭載した機体