三菱 局地戦闘機「閃電」

海軍:昭和17年〜19年

実用化できなかった局地戦闘機

写真なし

 敵爆撃機の来襲を迎え撃つための局地戦闘機(乙戦)として昭和17年に三菱に対して試作指示 された機体。高速力を発揮するためと軍の要求であった大口径機関砲搭載のため当時スタンダードで あった機体スタイルから脱却し、推進式という新しいスタイルでの機体設計となった(この開発コン セプトは翌年開発が開始された局地戦闘機「震電」や 陸軍のキ98試作戦闘襲撃機キ94試作高高度防空戦闘機一型と同じ ものである)。操縦席と発動機を搭載した中央胴体と、主翼から延びた2本の支持架胴体に支えられる 尾翼といった双支持架推進式形態の機体はキ94一型やキ98などと相通ずるものがある。
 発動機の配置(操縦席後部への設置)による冷却問題解消などに時間がかかり、実物大模型による実 験の結果昭和19年にようやく発動機冷却には目処が付いたものの、延長軸によるプロペラ駆動やプロ ペラ後流による水平尾翼の震動など解決できない問題点も多く、開発中の機種削減統一が提唱されるよ うになると、局地戦闘機「震電」の開発も順調であったことから当機の開発は中止されてしまった。

機体詳細データ(局地戦闘機「閃電」[J4M]:計画値)
全長13.00m全高 3.50m
全幅12.50m翼面積22.00m2
自重不明最大重量4,400kg
最高速度759km/h上昇限度12,000m
航続時間2.2hプロペラVDM定速6翅
発動機三菱「ハ-43-41」空冷複列星形18気筒 公称1,650馬力×1基
乗員数 1名総生産機数実機完成せず
武装30ミリ機関砲×1、20ミリ機関砲×2、60キロ爆弾×2等
主要タイプ 局地戦闘機「閃電」(J4M):試作局地戦闘機。原型完成前に計画中止