中島 二式陸上偵察機

海軍:昭和16年〜17年

失敗作丙戦を偵察機に転用

二式陸偵
13試双戦試作3号機(二式陸偵と同外観を持つ)

 昭和16年に完成した13試双発三座陸上戦闘機の試作機は、戦闘機として所要の性能を示す事が できなかったが、九八式陸上偵察機以降、 陸上偵察機の採用が無かった海軍では陸上偵察機として採用し性能改善に取り組むこととした。そこ で陸上偵察機として付けられた名称が二式陸上偵察機であった。
 初期の生産型では陸上戦闘機試作機としての名残から機種固定機銃と遠隔操作後方旋回機銃が残さ れていたが、後期生産型では遠隔操作旋回機銃は撤去され、通常の旋回機銃に改められている。
 制式配備後はラバウル方面などに送られ、九八式陸上偵察機ではこなせなかった長距離偵察を行う などの成果を収めた。その後胴体上部に斜銃を付けた機体が敵爆撃機迎撃に大きな戦果を挙げたため、 当機体を複座に改め、丙戦(夜間戦闘機)に改修した機体を 夜間戦闘機「月光」として制式採用した のである。
 なお「月光」の制式採用後、この二式陸上偵察機も順次夜戦型に改造された。

機体詳細データ(二式陸上偵察機[J1N1−R])
全長12.18m全高 4.56m
全幅16.98m翼面積40.00m2
自重4,582kg最大重量7,250〜7,527kg
最高速度507km/h(高度5,000m)上昇限度9,320m
航続距離3,745kmプロペラハミルトン定速3翅
発動機中島「栄」二一型空冷複列星形14気筒 公称1,100馬力×2基
乗員数 3名総生産機数約60機(陸偵型のみ)
武装7.7ミリ機銃×7(前方固定2、遠隔操作後方旋回4、後下方旋回1)、
20ミリ機関砲×1(前方固定)
(ただし部隊では遠隔操作後方旋回の7.7ミリ機銃×4は撤去していた事例が多く、後期生産型では通常の旋回機銃×1に変更された)
主要タイプ 二式陸偵(J1N1-R):旧略符号はJ1N1-C。生産機少数のため派生・改良型は無し