立川 九九式高等練習機(キ55)

陸軍:昭和14年初飛行、同年仮制式採用、昭和18年生産終了

九九式高等練習機
宇都宮陸軍飛行学校所属の九九式高等練習機

 初歩練習機や中間練習機で操縦技術の基礎を学んだ操縦士が、次のステップとして実用機の操縦感覚を 学ぶために使用される機体を高等練習機と呼ぶ。それまで陸軍では旧式化した実用機をこの訓練に使用し ていたのだが、実用機の高性能化にともない昭和14年に操縦教育新計画の一環として新規に双発と単発 の高等練習機採用に踏み切った。
 単発・双発両タイプとも立川飛行機に開発が命じられ、双発機(後に 一式双発高等練習機として採用)はまっ たくの新規設計となったが、単発機は同社で量産中だった 九八式直協偵察機が操縦性も良く実用的だっ たため、この機体を複操縦装置に改良したものを九九式高等練習機として採用することとしたのである。
 九八式直協偵から通信装置と爆撃装置、後方旋回銃を撤去し、複操縦装置を装備した当機は操縦性も運 動性も良好(ただし翼端失速の傾向が強かったため低空での急激な引き起こしは禁物であった)で、 陸軍ではもちろんのこと民間の航空業界でも使用され、戦前戦中の日本航空界をリードした機体とも言え、陸軍練習機の中では 二式高等練習機九五式一型練習機に次いで第3位の生産数 を誇っている。

機体詳細データ(九九式高等練習機[キ55])
全長 8.00m全高 2.80m
全幅11.80m翼面積20.00m2
自重1,292kg最大重量1,721kg
最高速度349km/h上昇限度8,200m
航続距離1,060kmプロペラハミルトン油圧式可変ピッチ2翅
発動機日立(瓦斯電)九八式(ハ13甲)空冷星形9気筒 公称470馬力×1基
乗員数 2名総生産機数1,386機
武装7.7ミリ機銃×1(前方固定:戦技訓練時のみ搭載)
主要タイプ 九九高練(キ55):派生・改良型は無し
立川式99T複座自家用機:民間向け機体の呼称。武装は無い