フィアット イ式重爆撃機(BR20)

陸軍:昭和11年初飛行(BR20)、昭和13年輸入・部隊配備

イ式重爆
イ式重爆撃機(フィアットBR20)

 昭和12年(1937年)に日華事変が勃発したとき、日本陸軍は中国大陸奥地へ侵攻し爆撃を行う機体を持っていなかった(当時実戦配備されていた九三式重爆では能力不足だったし、 新鋭の九七式重爆は試験中で実戦配備にはもうしばらく時間がかかった)ため、急遽中継ぎの重爆撃機を外国から輸入することにし、当時イタリアが高性能をうたい文句に外国への売り込みを行っていたフィアットBR20を72機購入した。購入代金は発動機や補充部品込みで6,000万円(当時)だった。
 九七式重爆が部隊配備されるまでの間、大陸奥地への爆撃行に活躍したが、性能はカタログデータより下回っており、事故や故障も多かったため乗員たちには嫌われていたようだ。ただし防御兵装は充実しておりその点だけは歓迎されたようだ。
 九七式重爆の実用化や補充部品の欠品(部品は日本の規格と一致しなかったため輸入した部品が切れた時点で補充は不可能となった)により早々とお役後免になったので現役であった期間は短かった。

機体詳細データ(イ式重爆撃機[BR20])
全長16.10m全高 4.30m
全幅21.56m翼面積74.00m2
自重6,400kg最大重量9,900kg
最高速度432km/h(高度5,000m)上昇限度9,000m
航続距離3,000kmプロペラ定速3翅
発動機フィアットA−80RC空冷複列星形14気筒 1,000馬力×2基
乗員数4〜6名総生産機数72機輸入(85機説もある)
武装12.7ミリ機銃×2、20ミリ機関砲×1、爆弾最大1,000kg