空技廠 九九式飛行艇

海軍:昭和15年

名機の陰に隠れた機体

九九中艇
地上駐機中の九九式飛行艇

 昭和11年に海軍航空技術廠が九一式双発飛行艇の後継機と して完成させた機体で、海軍呼称「9試中型飛行艇」としてテストされた。
 中型飛行艇の後継機となってはいたが、実際は同時期に計画されていた9試大艇(後の 九七式飛行艇)が失敗したときの保険の 意味合いが強かったと言われる。しかし、九七式飛行艇が高性能を示し、制式採用されたため当機は中 型飛行艇としてはよくまとまっていたにも関わらず、昭和15年まで制式採用とならず、製造機数も2 0機と少数で製造を終了した。
 なお、機体製造は空廠と広廠で行われたが、愛知航空機と川西航空機でもごく少数機が生産されてお り、特に川西製の機体は若干の改良が加えられているため、九九式二号飛行艇の名称で呼ばれることも あったという。

機体詳細データ(九九式飛行艇[H5Y])
全長20.50m全高 6.71m
全幅31.57m翼面積108.00m2
自重7,362kg最大重量11,500kg
最高速度306km/h上昇限度5,280m
航続距離4,730kmプロペラハミルトン定速3翅
発動機三菱「震天」二一型空冷複列星形14気筒 公称1,020馬力×2基
乗員数 6名総生産機数 20機
武装7.7ミリ機銃×3、250キロ爆弾×2
主要タイプ 九九式飛行艇(H5Y1):生産機少数のため派生・改良型は無し
九九式二号飛行艇(H5Y2):川西製機体(2機製作)の呼称。ただし正式な名称では無い