川西 局地戦闘機「紫電」

海軍:昭和17年〜20年

自動空戦フラップ装備の迎撃戦闘機

紫電
局地戦闘機「紫電」一一型

 海軍は、先に採用していた十五試水上戦闘機「強風」を 陸上機に改造して、必要にせまられていた局地戦闘機として早急に完成させることを決定した。そこで昭和16年に 川西航空機に指示を出し、約一年後の昭和17年12月に試作1号機が完成した。
 しかし、独創的な機構や自動空戦フラップの不具合などで改修に時間がかかり、ようやく昭和19年10月に「紫電」 として制式採用された。戦局の急迫により未完成のうちから量産に入ったため、実戦部隊では動力と脚関係の故障に 悩まされたが、その反面自動空戦フラップのおかげで空戦性能は極めて良く、操縦士には好評で迎えられ、 本土防空の要として対戦闘機戦に活躍した。

機体詳細データ(局地戦闘機「紫電」一一乙型[N1K1−Jb])
全長 9.35m全高 3.96m
全幅12.00m翼面積23.50m2
自重2,657kg最大重量4,860kg
最高速度594km/h(高度5,000m)上昇限度10,760m
航続距離1,000〜2,000kmプロペラVDM定速4翅
発動機中島「誉」二一型空冷複列星形18気筒 公称1,825馬力×1基
乗員数 1名総生産機数1,007機
武装20ミリ機関砲×4、250キロ爆弾×2
主要タイプ 一一型(N1K1-J):初期生産型。胴体内に7.7ミリ機銃、翼下ポッドに20ミリ機銃搭載
一一甲型(N1K1-Ja):胴体内機銃廃止、20ミリ機銃を4丁に強化した機体
一一乙型(N1K1-Jb):翼下ポッド廃止、翼内に機銃を収め爆弾搭載能力を付与した機体
一一丙型(N1K1-Jc):爆弾搭載能力を強化した機体。試作のみ
マルJ:跳躍爆弾懸架装置と加速用ロケットを装備した実験機。一一丙型ベース
練習戦闘機型:一一型ベース、胴体機銃のみ搭載した機体。正式呼称は無い