三菱 一式陸上輸送機

海軍:昭和15年〜16年?

陸攻改造の高官用輸送機

一式陸輸
連合艦隊司令部所属の一式陸上輸送機一一型

 海軍は昭和16年に制式採用された一式陸上攻撃機の 生産に先立ち、作戦上の必要から一式陸上攻撃機の武装を強化した翼端掩護機[12試陸上攻撃機改:G6M1]を優先的に 30機ほど生産した。これは爆・雷撃兵装搭載機能を廃止して替わりに射撃兵装と防弾装備を強化した 機体で、編隊の中で僚機の掩護を行う機体とするためであった。
 しかし、改造点が多く重量が増加してしまい所期の性能を発揮できなかったため翼端掩護機の 計画は中止されてしまった。
 計画は中止されたものの30機生産された機体の処遇に苦慮した海軍では、この機体を大型陸攻搭乗員 の練習機として使用することにし、昭和16年4月に一式大型陸上練習機一一型として制式採用した。
 後にこの一式大型練習機の胴体内に20座席を設けた輸送機型改修機も製作され、一式陸上輸送機と 命名された。元々は落下傘部隊の輸送に使用するための機体であったが、実際には司令部付きや戦闘機隊 などに配備され、一般人員と貨物の輸送任務に従事していた。

機体詳細データ(一式陸上輸送機一一型[G6M1−L2])
全長19.97m全高 4.90m
全幅24.88m翼面積78.12m2
自重6,800kg最大重量12,410
最高速度420km/h(高度4,200m)上昇限度不明
航続距離2,800〜4,300kmプロペラハミルトン定速3翅
発動機三菱「火星」一一型空冷複列星形14気筒 公称1,410馬力×2基
乗員数5名(操縦員)+20名総生産機数 30機
武装武装なし(一時的に自衛用火器として7.7ミリ機銃×1を搭載)
主要タイプ 十二試陸上攻撃機改(G6M1):翼端掩護機としての計画名
一式大型陸上練習機一一型(G6M1):十二試陸攻改を練習機に転用したもの
一式陸上輸送機一一型(G6M1-L2):一式大型陸上練習機を輸送機に転用したもの