横廠 一四式水上偵察機

海軍:大正14年〜昭和9年

伝統の『Eナンバー』1号

一四式水偵
水上機母艦「能登呂」所属の一四式水上偵察機

 日本海軍では航空機の黎明期から偵察機として水上機を運用してきた。最初のうちは外国からの 輸入機を使用していたが、大正6年(1917年)には国産(といっても設計は外国製だったが)の 横廠式水上偵察機を採用、本格的に水上偵察機の開発・運用に力を入れはじめた。
 大正10年に横廠式水上偵察機の後継機開発が持ち上がったのは、他の海軍主力機である一〇式 トリオと同様にセンピル教育団の来日が機となったからであるが、残念ながらセンピル教育団が日本へ 持ち込んだ教材用機体の中に水上偵察機は無かったため、来日中であったショート社のフレッチャー技師 に設計を依頼、大正12年に試作機を完成させた。
 しかし、この試作機は重量過大であったため長年の試験改良が加えられ、大正15年にようやく一四式 水上偵察機として制式採用となったのである。
 新兵器を望む一方で従来の優秀な機体に固執する軍の性格が出たためか、当機は昭和9年まで生産が 続き、三号までの改良型が製造され日華事変などでも活躍した。
 ちなみに海軍軍用機の機体につけられる機種記号で水上偵察機を表す「E」が付与された最初の機体が 当機であった。

機体詳細データ(一四式二号水上偵察機[E1Y2])
全長10.59m全高 4.15m
全幅14.22m翼面積54.21m2
自重1,880kg最大重量2,750kg
最高速度178km/h上昇限度4,000m
航続距離1,150kmプロペラ固定ピッチ2翅
発動機ロレーヌ水冷W型12気筒 公称450馬力×1基
(V型エンジンを2基組み合わせたW型配置である)
乗員数 3名総生産機数320機
武装7.7ミリ機銃×1、30キロ爆弾×4または110キロ爆弾×2
主要タイプ 一号(E1Y1):ロレーヌ四百馬力(公称400hp)発動機搭載の初期生産型
二号(E1Y2):ロレーヌ四百五十馬力(公称450hp)発動機搭載。全金属製フロート採用
三号(E1Y3):ロレーヌ四百五十馬力三号(公称450hp)発動機搭載。4翅ペラ